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日本の改革には大胆な施策がいる!

安倍政権が言う「働き方改革」は欺瞞的で、月の残業の上限が100時間だ、これでは長時間労働はなくなるどころか、労働時間を延長しないと企業は競争に負けることになる。日本の長時間労働は無駄が多い。労働者に聞くと、「上司より先に帰ると査定が悪くなるので仕事もないのに職場に残る」とか「人並みに残業しておかないと上司に軽く見られる」というので仕事もないのに残業したり「給料が安いので残業代を稼いでいる」というのである。

残業しないと食えない低賃金が問題だし、法律では8時間労働なのに、時間外の上限が100時間という政府の「上限」は「百害あって一利なし」なのである。残業なしで食える賃金であるなら現状でも一日8時間労働で済ませられる仕事量なのに、わざわざ残業を増やさないと食えない低賃金が問題なのだ。

現場の実情を知らない企業幹部や政治家が「働き方改革」などと言って、長時間労働にすれば利益が増えると単純に考えているところに問題がある。査定方法を残業が短い方を評価するようにし、それでも残業が減らない職場には省力化投資が必要なのだと考えるべきであろう。

日本が先進国の中で一番生産性が低い理由を経営者も政治家も深刻に考えるべきだ。政治家が規制緩和で非正規化や労働時間の弾力化を進めた結果、日本の経営は絶対的剰余価値の獲得ばかりに目が行き、設備投資による生産性の向上による利潤追求がおろそかになった事を指摘しなければならない。

今日の世界の騒乱・対立・テロ・紛争などの対立の根源に、冷戦の終了後の「平和の配当」をG7で目指した「強欲の資本主義」追求で、分配の均衡が崩れたこと、強欲の資本主義が招いた世界の混乱だということを認めなければならない。
日本の国民経済の縮小(デフレ)が世界で一番酷い理由は、財界も政界も経済成長で重要なのは均衡のとれた分配が不可欠だという点を理解していない点にある。

とりわけ労組の家畜化は愚策の典型で、闘う労組は、継続的賃上げで経済を拡大再生産に道びく必要条件だと理解しないバカ者の施策なのだ。政府の「働き方改革」は8時間労働で生活できるように目標を定めるべきである。

規制緩和が国民経済を縮小させた!

国民経済は対立面の統一の法則の中で運動している。労働者と経営者は利益の配分を巡って対立しているが、どちらも相手を必要としている。大幅な賃上げは一時的に利益を減らすが、しかし拡大する個人消費が国民経済の拡大再生産を促すので、将来の利益の拡大を保証するのである。それゆえGHQは戦後労働改革で強い労組を誘導したのである。

アメリカ経済は市場規模が大きいのでその覇権的地位を保持しえているのである。日本経済が非正規化や残業代未払い等で実質的賃下げを進めた結果国民経済の縮小再生産(=デフレ)招いた事との違いは、アメリカの資本家は生産性の向上を先行し、配分を不正にごまかすような絶対的剰余価値の追求をしないが為に市場規模が大きいのである。

日本経済は設備投資を促す環境整備が重要なのであり、姑息な絶対的剰余価値の獲得策は国民経済の縮小を招くだけなのだ。日本企業は莫大な内部留保を蓄えている。したがって残業割増率を100%ととし、最低賃金を1200円にアップするなら、残業させたり、人を雇うのではなく省力化投資を政策的に促せば、企業の利潤率は格段に増えることを指摘しなければならない。

すなわち日本経済の20年に渡るデフレ経済は労働組合の家畜化の誤りと、小泉改革以後の非正規化の誤りの結果であり、労働争議の公認と残業割増率や最低賃金の引き上げ等の規制強化が、日本経済の拡大再生産への道なのである。安倍政権が規制緩和の政策で解雇の自由化や金銭解決制度で安上がりの解雇制度を作ろうとしているのは、国民経済の拡大再生産にとって個人消費の拡大が重要な事を全く理解していないがためである。安倍は政治を経営者の目先の利益から行う誤りを続けている。

日本経済の再生の道は誰が考えても大幅賃上げなしには有り得ない。必要なのは設備投資による生産性向上を誘導する政策だ。最低賃金の欧米並みへのアップと残業割増賃率の100%へのアップ、同一労働同一賃金が法的に保証されるべきである。これらが実施されると企業の省力化投資に火を付けるであろう。企業経営者の強欲を刺激し、自ら国民経済は対立面の統一の法則の中で運動している点を理解させることが必要な事である。すなわち経営者の目先の強欲が過ぎたるゆえに日本経済の縮小再生産(=デフレ)があることを自覚させる以外ないであろう。国政レベルの政策は国民経済を発展させる視点から行うべきで、一企業経営者の視点からせこい賃下げ狙いの規制緩和などすべきではないのである。

なぜ日本の労働生産性は低いのか?

日本生産性本部によれば、2014年度の物価変動の影響を除いた実質の労働生産性が、前年度比1,6%減となった、という。日本の労働生産性は経済協力開発機構(OECD)加盟国中先進主要7カ国の中で最も低いという。

生産性本部の茂木会長は「日本人は勤勉な国で、生産性が高いはずと考えられるが残念な結果だ。」とコメントしている。それではなぜ日本は生産性が低いのか?それは長時間労働が示している。企業は仕事を多くこなすために省力化投資をするのではなく、残業をやらせる。これでは生産性は高くならないのである。

労基法の定める残業代の割増賃金は2割5分だが、これを60%以上にすると、残業代よりも人を雇う方が安くなる。しかしそれだと人手不足になる。そこで初めて企業は省力化投資に向かうことになる。つまり日本の生産性が低いのは、日本人が勤勉で安い賃金で長時間働くからに他ならない。

日本経済をデフレから脱却させるには、最低賃金を1200円にすることと、時間外労働の割増賃金を60%以上にすれば解決できる。日本企業は国家予算の3年分以上の300兆円もの内部留保を持っている。日本経済にいま必要なのは賃上げだけでなく、企業を省力化投資に導くための割増賃金率を引き上げることなのだ。

日本人が勤勉で、残業で長時間働くことが日本の生産性を低下させている原因なのである。長時間の時間外労働をやらせれば(=高いコストになるようにすれば)企業は省力化投資を開始するであろう。つまりサービス残業の摘発と、時間外割増賃金を60%以上に引き上げることが政策的に重要なことなのである。

日本経済の高度成長時には、日本企業は省力化投資を盛んにおこない、その結果莫大な超過利潤を手に入れられたので大幅賃上げも可能だった。賃金の安い国に生産拠点を移し、国内での省力化投資をやらなくなったことが日本企業の生産性を低下させている原因である。例えば時間外割増賃金を100%にすれば、企業は省力化投資を急ぐことになり、日本企業の生産性は高まり、競争力も高くなり、企業は莫大な超過利潤を手にする事になるであろう。つまり安倍首相は円安に誘導することが重要なのではなく、省力化投資へ企業を誘導する政策を取ることが重要なことである。

TPP大筋合意で日本の農家は大変なことに!

昨日、環太平洋パートナーシップの交渉が大筋合意した。各国の議会でこの協定が承認されるか?という問題は残るが、ほぼ協定は発効すると見られる。

そうなると日本のコメ農家・酪農家・サトウキビ生産者などは外国からの安い商品の流入で価格が低下し大変なことになる。工業製品と比べ農業分野は、日本は自然的条件が悪く、対策は主要には政府補助金をつぎ込む以外にない。

政府は、日本では農業だけで食えないので、結果後継ぎがないので市場開放しても問題は一時的と見ているのである。しかし今以上食糧自給率が下がると日本は胃袋までアメリカに支配されることになかねない。食糧安保という視点を無視し、市場開放を進めることは日本農業が死滅することである。

TPP大筋合意は、経済的には世界の40%の巨大市場を作ることであり、経済のブロック化であるが、生産性が低い分野まで市場開放すると農業で生きていけない人が生まれてくる。TPPは、政治的にはドル圏・ユーロ圏・元圏・ルーブル圏という世界の多極化を促すものである。それは市場の囲い込みであり、世界はブロック間の競争に進み始めたと言える。今後市場の囲い込み競争が激化するであろう。

日本農業への十分な補助金を保証できるのか?安倍政権にとっては来年の参院選の勝敗にも関わる問題となった。

大企業と株主だけが大儲け!

安倍政権の2年間で利益上位500社の連結経常利益は12年度の24兆9000億円から、14年度には41兆8000億円(68%増)に増加した。株主配当は48%増加し、役員報酬は21,3%増加した。

社員1人当たりの賃金は4,6%増えただけで、物価上昇率や消費税増税で実質賃金は低下している。それに対し会社役員で1億円以上の報酬を得ている人は全国で411人となり関西では1億円以上の役員は52人に上っている。

アベノミクスとは大企業と金持ちが潤うだけで労働者は実質賃金は低下しているのである。中小企業は円安で輸入原材料が値上がりし、また電力料金が値上がりし経営困難に直面している。日本経済のデフレは賃金の思い切った上昇が必要だが、最低賃金もわずか18円のアップに終わった。大企業と金持ちだけが儲かるアベノミクスは、大ブルジョア独裁の経済政策と呼び変えることができる。

国民経済が拡大再生産の循環にならなければ経済政策は失敗である。安倍政権は国民には厳しく金持ちに優しい政治である。本当の「思いやりのある政治」とは社会的弱者に恩恵が及ぶ政治であるべきだ。経済政策が欺瞞的であるなら、安全保障面における戦争法は、売国的で亡国路線に国民を引きこむ悪法と言うべきである。国民的合意路線で決めるべき安保課題を強行採決で決めようとする点に、安倍政権の大ブルジョアの利益優先の大ブルジョア独裁の傲慢な特徴がある。

豊かな者はますます豊かに、貧困な者はますます貧困になる安倍政治がぼろを出しつつある。安倍政権の支持率が36%に急落したことがそれを示している。問題は、与党は団結しているのに野党はバラバラだということだ。
プロフィール

m.kadono

Author:m.kadono
一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」ではリストラ無料相談を行っています。
平日:9:00~18:00
土日祝:12:00~17:00
(土日祝と17:00以降は要予約)
Tel:06-6452-5833
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