安倍政権が再開した政労使会議の狙い!

「経済の好循環実現」をうたい文句にする政府・企業・労動組合の代表が参加する「政労使会議」が29日再開した。安倍首相は席上「生産性向上や収益拡大を賃金上昇や雇用拡大につなげていくことが重要だ」と語った。

昨年の政労使会議でも「賃金上昇が必要」とうたわれたが、今年7月時点で所定内賃金は0,3%増にとどまっている。しかし8月の消費者物価の上昇は前年同月比3,1%上昇している。つまり賃金の上昇が物価の上昇に追い付いていないのである。

安倍政権の円安誘導の政策がエネルギー価格の上昇や輸入物価の上昇を招き、しかも輸出は伸びていないのである。日本は円高対策で海外に生産拠点を移しているため円安が逆効果を招いているのである。

日本経済の縮小・停滞は、非正規化などの規制緩和で労働者の賃金が年年低下し、消費購買力が減少しているのが原因である。個人消費の縮小は消費財生産分野や流通分野の市場を縮小させている。これは戦後労働改革で強い労組を作り、絶えず賃金が上がることで高度成長を実現した事の逆の現象と言える。労組の家畜化が継続的賃下げを招き、縮小再生産のデフレ経済となったのである。

資本主義の成長には強い労組による賃上げが必要なのであり「政労使」による「賃上げ合意」では賃金を挙げることは不可能である。安倍首相は来年消費税を10%にし、法人税を減税する事を考えている。その為には経済を回復しなければならないが、賃金が伸び悩んでいる下では日本経済の回復は難しいのである。

しかも他方で規制緩和を進め、成果主義賃金を進めるのであるから「政労使会議」の狙いの賃上げは表向きで、中心は法人税減税と消費税増税にある事は明らかである。

ブラック企業対策研究会で感じた事!

職場で体験したブラック企業の数々の手法を聞いていると、大きく二つに分けられます。一つは中小企業に多い違法行為、もう一つは一流企業に多い合法的訳内での職場ぐるみの嫌がらせです。突然社長から横領したと難癖を付けられる例もあり、何もない普段から証拠を集めておくことが必要です。

賃金を誤魔化したり、残業代を支払わない、賃下げを繰り返す、など弁護士を立てて訴訟を争うには経済的にペイしない例でも、裁判で白黒をつけたいと考えた人が多い事を知りました。このような事案では本人による労働審判が有効です。但し残業代の請求のように書面の作成が煩雑で難しい面もありますが、裁判所の補正指導を受けて何度でも書面を作りなおしてでも闘うべきだと思いました。

会社から酷い目にあつているのが自分だけでないことを知って励まされた、との感想も出されたように、それぞれの体験を聞くことで、ブラック企業の傾向性や特徴や手口の共通性等が見えてきます。労働審判で会社を追いつめている経験も出されて励まされた仲間もいます。

証拠を取るために辛抱強い準備と創意工夫が必要です。専門的なノウハウを蓄積していくことも重要だと思いました。

企業の違法行為が増えているのはアベノミクスの労働分野の規制緩和の動きが背景にあり、そうした中で企業の中で規制緩和の先取りのような動きが露骨になっています。

昨日のブラック企業対策研究会の報告は10月号のユニオン・ニュースに掲載します。

御嶽山噴火で被災者の救出活動が始まっています!

日本列島の下にプレートが沈み込んでいるため日本は世界有数の火山国であり、地震国です。プイレートの移動は、太陽系の惑星や月が直列になったり、バラバラになったりすることで、地球内部にかかる圧力・引力が変化し、マグマの循環を促します。このため地球の地殻変動には活動期があります。

自然の力は巨大なのでこれに巻き込まれると運・不運が影響します。噴石が当たると死んだり、大けがをします。また火山はふもとの農業にも大きな打撃を与えます。こうしたところから日本の山岳信仰があるのかも知れません。御嶽山は山頂に神社がある代表的な山岳信仰の山です。

日本は火山による溶岩と、プレートに押された隆起した列島なので、低い割に険しく危険な山が多いのです。雪崩や山崩れや噴火など危険がいっぱいです。登山をする方は保険に加入して自己責任で登るようにして下さい。噴火に備えて「退避トンネル」などの準備が必要かも知れません。

ブラック企業が蔓延る社会的背景について!

28日(日)のブラック企業対策研究会に向けて資料を作成し読んでいると、その社会的背景を考え、明らかにする事が重要だと分かってきます。

国際的に見るとソ連崩壊後のサミットで冷戦後の「平和の配当」が論議され、いわゆるワシントン・コンセンサスと呼ばれる自由化・民営化・規制緩和の政策が先進諸国で追求され、搾取制度をめぐり、世界中が強欲の資本主義へ舵を切ることになります。

日本ではそれが「小泉改革」として推し進められ、非正規化と長時間労働に特徴的な野蛮な搾取が進められるようになります。安倍首相のアベノミクスとは「小泉改革」の延長線上の政策でり、解雇の自由化や残業代ゼロ法案やさらなる非正規化が進められています。政治が規制緩和政策をとると、経営者は争って、その先取り的な違法行為を行うようになります。司法ですら反動判決で違法解雇やパワハラを支援するようになります。

社会的規制とは本来資本家階級全体の為に作られたものです。ところが政治が個々の資本家の目先の利益擁護の政治を取るようになると、社会的規制が邪魔な存在に見えてきます。これが現在進められている規制緩和の動きの動機です。

つまり違法な働かせ方で、企業が超過利潤をあさる風潮が高まってきます。これが日本でブラック企業が蔓延る社会的背景です。経営者たちは自分たちの利益の為に政治権力を使い、裁判所ですら操り、超過利潤を追求するので、現象的にはパワハラや違法解雇を国家権力が進めているように現象するのです。しかし政治権力とは階級支配の道具であるので、支配的階級がその道具を使って儲けようとしているということです。

パソナの迎賓館を使った政治家の色とカネと薬(覚せい剤や麻薬)での抱き込みによる派遣法改悪がそのいい実例と言えるでしょう。アスカや「謎の女」はその「接待」の犠牲に過ぎません。本来企業競争は合法的枠内で行われるべきであり、ブラック企業の違法行為を放置してはいけないのです。しかし監督行政の貧弱さが、ブラック企業の違法行為のやり得を生んでいます。これが日本でブラック企業が蔓延る理由なのです。

大阪市職員の態度が悪いことについて!

本日大阪市消費者センターに電話で相談しました。組合員への架空請求で、大阪の簡易裁判所から支払い督促の書面が組合員に来た件で相談しようとして電話しました。すると「事業者の相談は受け付けられない」と言います。労働組合は言わば消費者の団体でもあり、組合員が架空請求された件で、と言っても「事業者の相談は受け付けられない」と同じことを繰り返します。なぜこんな官僚的対応をするのでしょうか?

以前裁判所の近くで自転車を撤去され翌日お金を払って受け出しました。後で調べると自転者放置禁止区域から外れていました。裏道の電信柱の内側に置いていても撤去するのは橋下市長の評判を悪くするためだと思いました。大阪市の職員は市民に冷たい対応を意識的にしているように思います。橋下市長と市の職員組合が対立しているから、わざと市長の評判を悪くする為に官僚的対応をしているとしか思えません。

市民の相談に真面目に乗らないなら消費者センターなどいりません。以前大阪労働局の窓口で教えられたと言って新世紀ユニオンの労働相談によく相談してきました。厄介な相談をユニオンに丸投げしていると感じましたが、いずれの相談にも私は誠実に回答しました。

大阪市の消費者センターの対応は間違っています。個人への架空請求は相談者がユニオンであろうが相談を逃げてはいけません。市の職員失格です。労働組合は消費者の団体でもあるのに、門前払いするのはおかしいと思いました。自分たちは新世紀ユニオンに労働相談を丸投げしているくせに、相談者を門前払いするのは公務員(=公僕)の取るべき態度ではないと私は思います。

組合員の元に突然裁判所の支払い督促状が!

<これが架空請求だ!>
昨日組合員のA子さんが事務所に訪ねてきました。相談の内容は突然簡易裁判所から支払い督促状が来たがどうしたらよいか?というものです。それによると「ヘルスケアライフ」という東京の会社から商品名「ラクセル」というダイエットサプリメントの代金46.800円請求の支払い手続申立が簡易裁判所におこなわれた、その書面が送られてきたというのです。

A子さんは、痩せたいと思った事も無く、注文もしていません、また商品も請求書も一度も送ってこないので、てっきり詐欺だと思い警察に相談に行きました。警察には被害届を出すと相手も被害届を出すので止めた方がいい、と言われたそうです。

そんな訳でA子さんが加入している新世紀ユニオンに相談が持ち込まれました。労働問題ではないが、組合員の生活を守るのはユニオンの仕事でもあるので対応策を検討し、その簡易裁判所に架空請求であるとの内容の異議申立書を送付するように助言しました。

裁判所から送られてきた用紙には「話し合いによる解決を希望します。」「分割払いを希望します。」との記入欄が入っています。裁判所からの通知なのでA子さんはもめるのが嫌なので46.800円を払おうと一度は思ったそうです。

最近突然簡易裁判所に訴えられたり、A子さんのように簡易裁判所に支払い督促の申立をして架空の請求をする犯罪が増えているそうです。それらはネットで検索するとすぐ分かります。裁判の時には期日に出て架空請求である旨主張する必要があります。絶対に放置してはいけません。支払い督促の場合は裁判所に異議申し立ての書面を作成して送る必要があります。

詐欺師が架空請求でお金をだまし取る道具に簡易裁判所が使われているのです。裁判所からの通知だと普通の人はどうしていいか解らないのが普通です。しかし放置すると判決で支払い義務が生ずるだけでなく、貯金や預金を差し押さえされます。組合員の皆さんは注意してください。

悪い事態に陥った時の思考方法について!

職場でパワハラの標的になったり、リストラの標的になったり、仕事で失敗したり、悪い事態になった時、精神的に落ち込んで、自己嫌悪に陥ったりして、さらにミスを重ねたり、交通事故に合ったり、うつ病を発症したり、悪い事が重なる場合がよくあります。

人生の上で悪い事態に陥った時は、悪い事を良い事に変えるように考え方を切り替えることが重要です。パワハラに合いうつ病になり、医者や家族の勧めで会社を退職しても怒りがおさまらず、うつ病が悪化する人もいます。パワハラを闘って解決金を取る方がうつ病が治る場合が多いのです。

パワハラやリストラに直面すると、その事態から逃げるか?闘うか?はその後の人間的成長に影響を与えます。悪い事は必ずいいことに変えることができる、という風に考えて闘うようにして欲しいと思います。

特に上司のパワハラでのうつ病は、主治医が会社をやめるように促す例が多く、辞めても怒りがおさまらず、うつ病も直らない例が多く見られます。逃げずに闘って裁判で解決金をできるだけ多く取るようにすれば、勝利感もあり、うつ病を克服できる事になります。

最近新世紀ユニオンでは2件のパワハラ事案で660万円・950万円の解決金で勝利的和解をしました。泣き寝入りせず、悪いことをいいことに変える、そのような解決を目指してほしいと思います。この2件とも上司のパワハラが原因でうつ病になり、長期に休み裁判になったものです。

裁量労働制を身勝手に解釈する経営者!

報道によると、仕事の進め方や時間の配分を個人の裁量に任せる「裁量労働制」なのに、決まった時間に出勤させたり、退社させられる人が4割もいただけでなく、早退すると賃金カットする経営者もいる。労働政策研究・研修機構の調べで分かった。

裁量労働制は実際に働いた時間に関係なく、事前に労使で決めたみなし労働時間分の給与を払うのが特長で、厚労省は一律の出退勤の時刻を守らせたり、早退分を引いたり、処分するのは制度になじまない、としている。

新世紀ユニオンの事案でも裁量労働制の人に仕事を取り上げ退職強要し、仕事が早く終わったので退社すると社長が怒り出し減給処分したり、挙句一人だけ「裁量労働制」から外し、仕事も無いのに定時退社を強要した例があった。

身勝手な経営者が、裁量労働制を「残業代を支払わないでいい制度」と考え、実際には裁量労働制なのに本人に労働時間の裁量権が無い例が多いのである。裁量労働制であっても決まった時間働かせている場合は残業代を請求出来るので記録を残すようにして下さい。

最近は「固定残業代」としてわずかな残業代を払えば、いくらでも長時間残業させられると考えている経営者もいる。この場合は「固定残業代」を超える部分は残業代を請求出来るので働いた時間を記録しておくようにして下さい。

イギリスの独立投票の狙い!

中国が香港における1国2制度の投票制度を覆し民主派の候補が立候補出来なくした事は、香港の金融を支配するイギリス金融資本には受け入れられない事であった。イギリスの金融資本は、中国の民主化が経済発展を遂げる上で重要と考えている。彼らが香港の返還を受け入れたのは「1国2制度」を中国政府が約束したからであった。

中国は現在新疆ウイグルやチベットなど少数民族が民族自決権を要求し、その闘いが過激化している。そうした時にイギリスの、スコットランドが独立するかどうかの民主的投票は、中国の国内矛盾を揺さぶることになる。中国政府は当然その事が分かっており、中国報道官は記者の質問にコメントさえ出来なかった。

中国政府はスコットランドの独立をめぐる投票のニュースを国内に報道することを封じることでで対応した。しかしネット時代では報道の封鎖は不可能だ。いずれこのニュースは中国人民に知られることになる。一方では民主的に独立を投票で決定し、中国では独立運動は武力で抑え込まれる。イギリス政府の狙いの矛先は中国の民主化に矛先が向いているのである。

オバマは「イスラム国」を武力で押しつぶそうとして宗教戦争を開始した。宗教戦争は終わりなき戦争であり、オバマは中間選挙を前にあせっているのである。イギリスは古い帝国主義であるだけに外交が洗練されている。

注目すべきはイギリスが香港の民主制度の維持だけを考えているのか?それとも中国の1党支配を崩そうとしているのか、という点である。中国経済が引き続き世界市場として成長するには民主化が不可欠なのであり、イギリスの金融資本にとっては中国の民主化を進めることは自分達の利益であり、そのために自国内の独立問題で投票をして見せる事で中国を揺さぶっているのである。

オバマのように軍事力で独立をつぶす事は愚策である。重要なのはイスラム教の世俗化であり、政教分離なのである。イギリスの「ソフトパワー」での外交がオバマよりはるかに洗練されている。今後中国内の少数民族の民族自決権をめぐる動きと、香港に対する「1国2制度」の行方が注目される。

中国人のマナーの悪さについて!

朝のテレビ・特ダネで銀座アップルストア前に並ぶ「iPhone6」の行列に約30人の中国人の集団が割り込みをし、トラブルとなったことが報じられていた。他にも中国人グループが折りたたみ椅子をいくつか置いただけで1日以上姿を消し、「並んでいた」として集団で割り込みをしたり、中には中国人が雇ったホームレスの集団が並んだりしている。中国人の集団が列の前の方に割り込んだ後にはゴミがあふれている写真がネット上で公開されている。

今世界中で中国人観光客のマナー違反が批判を浴びている。ピラミッドや寺院など観光施設に落書きしたり、駅のホームで子供に排便・排尿させたり、観光地で野糞したり、ゴミを散らかしたり、大声で騒いだり、タクシーの車内で痰を吐いたり、と評判が極めて悪い。

行列での割り込みは中国では当たり前であっても、日本では日本のルールに従うべきである。中国は日本の経済支援で急速に経済成長し、世界第2位のGDPの大国になって傲慢な大国主義が鼻につくようになった。中国政府が東シナ海と南シナ海で他国の領土を軍事力で奪うなど鼻息の荒さが、国民にも反映しているのではないか?

中国ではアップルの「iPhone6」の販売は来年になるため、日本で購入して中国国内で販売すれば一台70万円で売れるというので、業者が販売目的で大量購入を進めているらしい。それで集団による列への割り込みとなったようだ。

中国政府は海外に出る自国の国民には、海外でのマナーをキチンと教育した方がいい。中国人の品の無さやモラルの欠如が中国という国家のイメージを悪くしている。中国の国家指導者が国有財産を横領して金持ちになっているからと言って、自国国民のマナー違反を放置していいわけが無い。自国国民に拝金思想を植え付けるのは勝手だが、マナーぐらい自国の学校で教育した方がいいのではないか?中国大使館はそのことを自国政府=外交部に伝えるべきであろう。

「残業代ゼロ」法案断固阻止!

大阪労働者弁護団から送られてきました。公表してほしいとの事ですので紹介します。
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労働法の危機・シリーズNo.3(2014/9)
大阪労働者弁護団 労働法制・規制緩和問題対策本部
「残業代ゼロ」法案断固阻止!

1. 現在の労働基準法
使用者は、労働者に1日8時間を超えて労働させた場合や深夜・休日労働をさせた場合には、一定の割増賃金を支払わなければなりません(労働基準法37条1項4項、規則20条)。この割増賃金の制度には、時間外労働に従事する労働者への補償と、使用者に経済的負担を課すことによって時間外労働を抑制し労働者の命と健康を守るという趣旨があります。
  割増賃金率の例:時間外労働25%、深夜時間帯の時間外労働50%
          月60時間を超えた時間外労働50%、休日労働35%・・・等
  ところが、今、この労働時間規制が大きく変えられようとしています。

2. 新たな労働時間制度の創設に向けた動き
(1)長谷川提案と「日本再興戦略」改訂2014年版-残業代ゼロ法案-
  長谷川閑史(やすちか)産業競争力会議・人材分科会主査は、2014年4月22日に行われた第4回経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議において、労働時間ではなく、成果をベースに賃金を支払う仕組みを提案しました。
【長谷川提案】年収1000万円以上の専門知識等を持っている働き手を対象として、労働時間ではなく成果をベースに賃金を支払う。労使の合意があれば、年収の低い一般社員も対象にすることができる。
その後、政府内での調整を経て、政府は同年6月24日に「日本再興戦略」改訂2014版を閣議決定し、その中で以下の様に明記しました。
  「時間ではなく成果で評価される働き方を希望する働き手のニーズに応えるため、
一定の年収要件(例えば少なくとも年収 1000万円以上)を満たし、職務の範囲
が明確で高度な職業能力を有する労働者を対象として、健康確保や仕事と生活の
調和を図りつつ、労働時間の長さと賃金のリンクを切り離した『新たな労働時間
制度』を創設することとし、労働政策審議会で検討し、結論を得た上で、次期通
常国会を目途に所要の法的措置を講ずる。」
 つまり、政府は、一定の高収入を得ている一部の労働者について、労働時間規制の対象外とすることをもくろんでいます。労働時間規制の対象外とされた当該労働者は、いくら時間外労働を行っても残業代は支払われません。これが、いわゆる「残業代ゼロ法案」です。

(2)残業代ゼロ法案とともに検討されている施策
  なお、前記「日本再興戦略」には、「柔軟で多様な働き方の実現」として以下のような方針も明記されています。
① 働き過ぎ防止のための取組強化
・労働基準監督署による監督指導体制の充実強化
・長時間労働抑制策、年次有給休暇取得促進策等の検討。
② 裁量労働制の新たな枠組みの構築・フレックスタイム制の見直し
次期通常国会を目途に必要な法制上の措置を講ずる。
③ 職務等を限定した「多様な正社員」の普及・拡大
④ 最低賃金の引上げのための環境整備
これらの方針は、残業代ゼロ法案と併記されていますが、法案との関係性は何ら示されていません。また、それぞれの方針についても問題が多く、残業代ゼロ法案の問題点を解消するために掲げられた方針と考えることもできません。
3. 「残業代ゼロ法案」の危険性

(1) ホワイトカラー・エグゼンプション再び
2005年に日本経済団体連合会(日本経団連)が発表した提言を皮切りに、第1次安倍政権下の労働政策審議会の労働条件分科会で、ホワイトカラー・エグゼンプション制度についての審議が行われたことがあります。ホワイトカラー・エグゼンプションとは、もともと欧米の制度で、いわゆるホワイトカラー労働者に対する労働時間に関する規制を緩和・適用免除することまたはその制度を指します。
当時は、日本経団連の当初の提言が年収400万円以上の労働者を対象としていたことや、その後の政府の提言が同制度の適用対象者の範囲を明確にしていなかったこと(のちに年収900万円以上の労働者を対象としました)、議論が不十分であったこと等から、民主党をはじめとする野党から激しい非難を浴びました。さらに、全労協、連合、全労連などの労働団体も、長時間労働が常態化し労働者の健康管理に重大な支障を生じること、残業代不払いが目的であること等を理由に、激しい反対運動を展開しました。その結果、第1次安倍政権は2007年の通常国会での法案上程を断念するに至りました。
安倍総理は、再び政権を握ったこの機会に、一度は断念したホワイトカラー・エグゼンプション制度を成立させるべく労基法の改正を検討しているのです。しかし、2005年ないし2007年当時に野党や労働団体が指摘した問題点は全く解消されていません。安倍政権は、来年の通常国会にも法案を提出し、可決する勢いですが、(2)以下に述べるように、この問題だらけ、危険だらけの法案を許すわけにはいきません。

(2) 蚊帳の外に置かれた労働者
  残業代ゼロ法案を提案した長谷川主査が所属しているのは、政府の日本経済再生本部におかれた産業競争力会議です。この会議の構成員には、議長の安倍総理以下、副総理や経済再生担当大臣等に加え、10名余りの民間議員が選出されています。
この民間議員には、長谷川主査(武田薬品工業社長・経済同友会代表幹事)の外に、榊原定征日本経済団体連合会会長(東レの会長でもある)、佐藤康博みずほフィナンシャルグループ社長、新浪剛史ローソン社長兼最高経営責任者、三木谷浩史楽天会長兼社長など、使用者側の立場にたつ人物の名前がずらりと並んでいます。しかし、10名余りの民間議員の中に、労働者側からの議員は一人もいません。
つまり、産業競争力会議においては、労働者側からの意見をくみ上げることなく、使用者側に都合のいいように議論が進められているのです。このような偏った議論の中から生まれる政策が、労働者を危険にさらしています。

(3) 「対岸の火事」ではない
  安倍総理は、2014年6月16日の衆院決算行政監視委員会において、年収1000万円の条件が引き下げられる可能性について、「将来の予測についてはわからない」と発言しました。また、前述の2005年当時の日本経団連の提言では年収400万円以上の労働者が対象とされていたことからもわかるように、政府や経済界は、今後、年収要件を引き下げるなどの方法により、この制度の対象者を拡大していく方針であることは明らかです。さらに、現在の政府の方針では、労働者の同意を前提にこの制度の対象にするとしていますが、立場の弱い労働者が事実上同意を強制されるのは目に見えています。つまり、将来的には、年収の多寡にかかわらず多くの労働者がこの制度の適用対象となってしまうのです。

(4) 蔓延化する長時間労働
 現在においても違法なサービス残業が横行し、長時間労働を背景としたうつ病などの心の病による労災認定は2012年度まで3年続けて過去最多を更新しています。このような状況で「残業代ゼロ」制度が開始されようものなら、成果が出るまで賃金につながらない残業を強いられる労働者が激増するでしょう。そもそも、成果を判断するのは使用者ですから、恣意的な評価により成果を認めないということも十分あり得るのです。成果が出ていないと言って際限なく労働者を働かせ、最後は使い捨てる-この制度はブラック企業の横行を許すことにつながります。長時間労働を原因とする労災もますます増えることは火を見るより明らかです。

(5) 労働基準監督署は守ってくれない
  政府は、「日本再興戦略」の中で、「①働き過ぎ防止のための取組強化」として労働基準監督署による監督指導体制の充実強化を掲げていますが、労働基準監督署の体制強化の必要性は以前から言われながら未だ実現していません。このような取組みが本当に実行される保証はどこにもありません。
そもそも、労働基準法が改定されて労働時間規制の適用対象外(つまり、「残業代ゼロ制度」の対象)になってしまうと、労働時間規制について労働基準監督署が使用者を監督指導する法的根拠が失われてしまうので、いくら「監督指導体制の充実強化」と声高に叫んでも何の意味もありません。また、残業代ゼロ制度によって使用者が労働者の労働時間を管理する責任を負わないことになると、長時間労働に起因する労災等が生じた場合に使用者に責任を問うことができません。誰も長時間労働から労働者を守ってくれない仕組み、それが残業代ゼロ制度なのです。

4. まとめ
 2014年6月20日に、過労死等防止対策推進法が成立しました。長時間労働に起因する労災が増加し続ける今、これを防ごうとする動きは始まったばかりです。残業代ゼロ法案が長時間労働を助長することは明らかであり、この動きと逆行するものに他なりません。残業代ゼロ法案が成立すれば、労働者は、際限の無い長時間労働を強いられ、使用者に食いつぶされてしまいます。かつて激しい反対運動によってホワイトカラー・エグゼンプション制度を廃案に追い込んだように、今回の残業代ゼロ法案も、労働者の命と健康を守るために、絶対に廃案に追い込まなければなりません。
以上

監督署に行ったら辞めてもらう!?

労働相談で正社員になったので「雇用契約書を出してほしい」と言ったら、会社の社労士が出てきて「労基に行ったら辞めてもらうことになる」と言われた。という相談が時々入る。法律で決まっていることを求めたら恫喝する会社は案外多く、そうした会社は違法行為をやっているのである。

シャンデールのように免許が無いのにホークリフトの運転をさせ、免許を取らせないので労働基準監督署に相談したら監督官が査察に入り、指導した。これに立腹して「信頼関係が無くなった」と退職強要する会社もある。

安倍首相の労働分野の規制緩和が経営者を付け上がらせ、チャンスとばかり違法行為をやり、労働者が監督署に相談すると、恫喝を加えたり退職勧奨や違法な退職強要をやる会社が増えているのである。

経営者が就業規則や賃金規程や退職金規程や雇用延長規定を開示せず、従業員代表すら無記名投票ではなく会社幹部が任命している会社が多い。人を雇えばトラブルを避けるため雇用契約書の発行を求めるのは当然で、本来労働者の求めが無くても会社が雇用契約書を本人に渡すのが当たり前なのである。

残業代を払わず、タイムカードを改ざんして監督署の監督官をだます会社まである。労働者が会社の労基違反の違法行為を監督署に相談すると、その報復に恫喝を加えたり、辞めろと怒鳴りつけたり退職強要するのは公益通報者保護法違反である。なぜこんな経営者が増えたのか、それは政府が規制緩和を進めているからである。

だいたい労働基準法を守る経営者が少ないのに規制緩和をやる必要があるのかということだ。安倍は解雇の自由化までやろうとしている。彼は解雇を自由化すればユニオンが財政的に持たないことを知っているのである。しかし合法的闘いを解雇の自由化で減らせば、日本社会は非合法的な闘いが激増するだけだということが分かっていないのである。

労働基準法をすべての経営者に守らせないと企業の公平な競争条件は崩壊する。社会的規制は本来労働者の為に有るのではなく、全資本家階級の為に存在しており、個別企業の目先の利益の為に規制緩和をやれば、労働条件の傾向的悪化を招き、所得の減少と個人消費の低下を招き、国民経済は疲弊しデフレ社会を生み出すことになる。今の日本がこれである。

株式会社シャンデールの愚劣極まる主張について!

組合員・サポーターの皆さんへの報告(4)
新世紀ユニオンでは近く「ブラック企業対策研究会」を予定している。株式会社シャンデールのやり方はそのよい教材(=反面教材)であるので詳しく報告する。

労働審判の相手方シャンデールは,答弁書で退職勧奨の理由として「敵性欠如」「能力不足」「職務怠慢」などを指摘している。勤続10年近く働かせてこうした主張が成り立たないのは労働問題に通じている弁護士なら分かりそうなものである。Aさんは相手方から一度も指導や処分を受けていないのである。それどころか昇格・昇給している。

「フォークリフトに乗るな」という業務命令も受けていない。会社は仕事ではフォークリフトに乗ることを容認していたのである。であるのに「業務命令に違反した」とは笑わせる。労働基準監督署から査察・指導を受けたことがよほど腹が立ったのであろう。この報復が退職勧奨の違法な動機の一つなのである。

相手方シャンデールは、Aさんが自動車で門扉に接触したことをとらえて「懲罰委員会を招集」を予定していたことを答弁書に書いている。門柱の塗料が少し剥げたくらいで懲戒処分とは呆れる。実損は何もないのである。

相手方シャンデールは答弁書の「結語」で2点指摘している。(1)は賃下げの根拠作りの査定表を口実に「当社が一方的に減給していない」といい(2)では「オーナーの気分次第でどうでもなるどうしょうもない会社」であるなら退社した方がいいのではないか。「当社の体質を嫌っている人物を無理に勤務させても{やる気が無い}ことは明らかであるから」申立人は「退職すべきである」と主張している。

シャンデールは就業規則や賃金規程や退職金規程や雇用延長規定を秘匿し、全てはオーナーが法律という体質を認めたうえで、嫌なら辞めろと言っているのである。答弁書の「結語」でこれだけ感情的で愚かなことを書く会社は珍しい。

Aさんは2012年の高年法改正(2013年4月1日施行)を守って65歳まで雇用を継続してほしいと言っているだけである。その法律を守りたくないので毎年賃下げし、退職勧奨をして、百万円足らずの退職金で辞めさせようと画策したのである。審判期日の直前にシャンデールがAさんに示した雇用延長の賃金は退職前の約20%ほどである。これでは生活できない。つまりシャンデールはAさんに辞めろ、高年法は当社は認めない、と主張していることになる。

シャンデールの答弁書の最大の過ちは新世紀ユニオンを答弁書の中で誹謗中傷したことである。新世紀ユニオンは裁判中や審判中は相手側の会社をブログでは原則批判しないことにしている。これまでブログで名指しで批判したのはわずか数社のブラック企業だけである。新世紀ユニオンが申立人でもない、したがってユニオンが反論できないのをいいことにシャンデール代理人は書面や陳述書で新世紀ユニオンを誹謗中傷した。

これは許しがたいことであり、労働審判で和解が成立する可能性は極めて低くなった。今後裁判と地労委での闘いは避けられないと判断している。我々は裁判に備えて証拠を多く残している。シャンデールの労働者の為にシャンデール内の法治を確立しなければならない、と考えている。シャンデールの鹿児島の工場や中国の工場での労組の組織化も追求していかねばならない。内外の関係者に協力を要請するものである。

株式会社シャンデールの隠ぺい体質について!

組合員・サポーターの皆さんへの報告(3)
我々がシャンデールを隠ぺい体質だ、と批判するのは理由がある。シャンデールの社員には就業規則も最近まで開示されていなかった。賃下げしても賃金規程が開示されない。退職金規程が開示されていないので、退職勧奨されても自分の退職金が分からない。定年が近づいても雇用延長の規程が開示されない。

株式会社シャンデールは団体交渉で各種の規程をなぜ開示しないのか聞いても弁護士は「答えられない」としか答えなかった。労働審判では賃下げを正当化する為の「一次評価表」はたくさん証拠として提出していた。査定票が本人に開示されないのであれば、本人は改善のための努力のしようが無いのである。しかも現場に来ない人間が評価するのだから、それは退職強要の為の賃下げのアリバイ作りとしか言いようがない。

諸規程を開示しなければ労働者は定年になっても会社が提示する退職金が正しい額なのか確かめようがない。Aさんは5年連続で賃下げされた。しかも耳元で「辞めてもいいで」とささやくのであるから、退職強要の為の賃下げと言えるのである。

Aさんは社労士資格を持っていたので当然各種規程の開示を求める。そのことが隠ぺい体質のオーナーの意にそぐわず、追い出しの対象となった。新世紀ユニオンは団体交渉で「従業員代表の名前を質問した」ところが会社側弁護士は「答えられない」と答えた。今回審判の答弁書で相手方シャンデールは従業員代表について「各支社の代表者は支社長の推薦、本社の代表者は総務部長の推薦をもとに、本人に主旨の説明を行い、本人もこれを受けてくれたので、代表者として決定するに至った。」と述べている。これは明らかに労基法36条違反(=労基法施行規則6条の2違反)である。

シャンデールは従業員代表を会社が任命していたと答弁書で書いている。これではどうやって労働者の過半数代表者と言えようか、シャンデールの36協定は全て無効であるという他ない。隠ぺい体質だからこうした無茶苦茶なことが露見するのである。

シャンデールはAさんを倉庫に配転した。そこではホークリフトの運転が必要なので「資格を取得させてほしい」旨上司に伝えた。ところが会社はそれを許さず、Aさんはホークリフトで倉庫の天井を傷つけてしまった。シャンデールは答弁書の中で「会社が運転を禁止している」のに運転で事故をしたと懲戒委員会を予定していたことを書いている。

Aさんが労働基準監督署に相談すると、監督署の査察が入った。するとシャンデールは「信頼関係が崩れた」としてAさんに退職勧奨を正式に行ったのである。これは明らかな公益通報に対する報復であり我々は認めることができない。仕事でホークリフトにのらないと仕事ができず。それを容認しておいて、事故が起きると退職勧奨の口実にする、これがシャンデールのやり方である。人を懲戒処分するなら就業規則が開示されていないと、処分できないということすらシャンデールは分かっていないバカ会社である。

株式会社シャンデールの常識外れの主張について!

組合員・サポーターの皆さんへの報告(2)
組合員のみなさんに協力頂き今年4月に行ったシャンデールとの団体交渉の、本ブログの報告(4月25日)を、相手方シャンデールは乙3号証として出してきました。その意図は(1)シャンデール代理人が団体交渉で「答えられない」と連発したことを「不当労働行為を繰り返したことは否認」との主張(2)新世紀ユニオンが相手方を誹謗中傷した、との主張(3)委員長のグログで「100%国産が売りだが、実は中国でも生産し輸入している」と書いたことが、Aさんの「機密保持義務に違反した」可能性が高い、との主張を答弁書で行った。

4月25日の団体交渉でのシャンデールの不当労働行為は明らかであり、当方は現在労働審判中であるので、地方労働委員会への申立を保留している。

Aさんの証拠をそろえての労働審判申立を「誹謗中傷の類」と決めつけ、新世紀ユニオンの委員長のブログの内容も誹謗中傷と非難しているが、具体的に何が誹謗中傷なのかは答弁書には書いていない。たぶん「ねずみ講まがいの販売」「悪徳商法と呼ばれるネットワールビジネス」のことを指しているようだが、これらはネットで調べれば事実であることは明らかだ。

企業の機密保持義務とは顧客情報や技術情報を主に指すのだが、新世紀ユニオンがシャンデールの「100%国産」の嘘を暴露したことが、どうしてAさんの「機密保持義務に違反した」ことになるのか理解しがたいことである。問題はシャンデールが消費者をだましていることであり、新世紀ユニオンがその嘘を暴露したことは正当な行為であり、Aさんとは関係が無い。

労働審判の内容には詳しくは触れない、しかしシャンデールが就業規則・賃金規程・退職金規程・雇用延長規定を開示せず、Aさんに数年連続の賃下げ、早期退職勧奨を進めたことは確かであり、新世紀ユニオンの団体交渉でもそのことが焦点となった。今回の審判においても相手側シャンデールは諸規程を一切証拠として提出できなかった。先日の第一期日の労働審判で審判委員から厳しい追求がされたのは当然のことであった。

相手方シャンデールが就業規則・賃金規程・退職金規程・雇用延長規定を開示せず違法な賃下げや退職勧奨や、雇用延長の回避を策動したことは事実であり、そもそも社労士資格を持つAさんが就業規則などの開示を求めたことが、シャンデールの「隠ぺい体質」と矛盾し、今回の事案となったことが明らかとなった。(続く)

朝日新聞の誤報とその社内体質について!

昨日の朝日テレビの報道ステーションは、朝日新聞社社長の謝罪会見と誤報のニュースばかりだった。韓国で従軍慰安婦を強制連行したと証言した吉田清治氏(故人)の虚為を見抜けず報道したこと、それが後の従軍慰安婦に関する国連報告や韓国側の反日運動につながったこと、しかもその謝罪が遅きに失したこと、また東日本大震災での福島第一原発から当時の東電社員の9割にあたる約650人が吉田所長の待機命令に違反し福島第2原発に逃げ出していた、と報じたこと等が誤報であったという。また池上彰氏の慰安婦特集についての連載コラムの掲載を見合わせたことなども朝日新聞への読者の不信を拡大した。

私はかって朝日新聞の報道で、ユニオンを江戸時代の離婚を認める「駆け込み寺」と表現する誤りについて指摘し、同表現をやめるよう申し入れたことがある。この時の朝日新聞大阪本社の対応は「書面で出せ、そうしたら書面で回答する。」ということであったので私は書面で提出した。ところが朝日新聞はこれへの回答をしなかった。当時は嘘つきのいい加減な新聞社だと思ったものである。

労働相談でパワハラの相談が来るのは朝日新聞だけである。その体質は陰謀と陰湿ないじめであり、反権力をうたい文句にする新聞社のくせに体質は人権意識に乏しく封建的であることを知った。相談者の社員から朝日新聞が記事の裏を取るために違法な手段を取っていることを聞いたが、ここではふれない。

今回の朝日新聞の誤報は記事の裏を取らなかったことが原因であり、何も「信頼回復と再生のための委員会」(仮称)を立ち上げなくとも問題は明らかである。事件に誠実に向かい合い、読者に真実を報道しようとする社を挙げてのスタンスが欠けているのである。社内で出世争いの為の陰謀やパワハラを容認している体質を朝日新聞は一掃すべきである。

新世紀ユニオンには社会の反映である深刻な労働相談が多く寄せられる。したがってテレビ会社や記者が取材に来るが、朝日新聞は取材に来たことがない。朝日の労働問題の記事はある野党の新聞とそっくりだ。たぶん朝日社内にも党員が多くいるのであろう。新聞社は中立の立場から報道すべきであり、社会問題に真剣に向き合うべきだ。そうではなく出世の為のスクープ狙いの恣意的報道になれば結果は今回のように誤報になる。

株式会社シャンデールについてのご報告!

4月24日に団体交渉で,ユニオン側の質問に全く回答しなかったシャンデールの事案について、その後の経過を組合員のみなさんに報告します。
当初裁判で・毎年の賃下げ・退職勧奨・定年後の雇用延長問題を闘う予定でしたが、Aさんの定年が迫っているため急きょ労働審判で解決を図るのがよいと決断しました。

第1回期日が明日奈良地裁で行われます。ところが最近になってシャンデール側からAさんに雇用延長の条件が示されました。その内容は時給830円、一日労働時間4時間の3種類の時間帯のシフト制を提案してきました。これだと月6~7万円にしかならず、生活できません。しかも契約期間は6カ月です。

世間一般では定年退職時の賃金もしくはそれを少し下回る賃金で、労働時間はフルタイムで65歳までというのが普通です。ところがシャンデールは初めから高年法で定められた65歳までの雇用延長を認める気が無く、Aさんに雇用延長を諦めさせるために1カ月6万円台の劣悪な労働条件提示を行いました。(この提示は新世紀ユニオンではなく、Aさんに直接行われた=不当労働行為)定年前の賃金の約20%ほどの賃金は違法というべきです。

株式会社シャンデールは、労働審判の答弁書で「申立人(Aさん)が当社を退職するという条件であれば、当社は退職条件について申立人と話し合う余地はある。」と和解の可能性に触れています。つまり相手側(シャンデール)は2012年の高年法改正(2013年4月1日施行)により新たに継続雇用基準を定めて継続雇用対象者を限定する事が出来なくなったことも無視しています。しかも新たに作られた継続雇用基準も開示していません。(それが存在するかも怪しいのです)

高年法改正で65歳までは本人が望めば原則として希望者全員が継続雇用されることになっているのですから、シャンデールのやり方はブラック企業そのものです。答弁書で明らかとなったシャンデールの常識外れの主張については本当に酷い内容なので、今後このブログで報告していく予定です。

株式会社シャンデールは、女性の体形補正下着を1セット約35万円で、ネズミ講まがいのやり方で販売しています。悪徳商法と言われる「ネットワークビジネス」で荒稼ぎしている会社です。そのことはネットで検索すればすぐ分かります。我々は株式会社シャンデールの常識外れの対応を断固糾弾するものである。

大阪市労組事務所追い出し問題で全面敗訴!

橋下大阪市長が労組を嫌悪する感情から、約30年間も市庁舎地下に存在した労組事務所を追い出した事案で、10日大阪地裁は、憲法が保障する職員の団結権の侵害であり、市長の裁量権を逸脱、乱用しており違法として大阪市に退去の取り消しと、計約410万円の損害賠償などを命じた。

橋下大阪市長は当初から大阪市職員組合の政治活動を敵視し、違法な思想調査や組合事務所追い出しを実行してきた。弁護士資格を持つ市長が敗訴覚悟で組合事務所を追い出したのは市長選での組合側の政治活動を抑圧する狙いがあったからで、これぞ市長裁量権の政治利用と言える。

橋下市長はカジノ構想を進め、外国のカジノ企業が日本人の金融資産1500兆円を奪い取ろうとすることに加担している。まさに民族の裏切り者と言えなくもない。橋下市長は違法であろうがマスコミが注目する荒技をやり、世論を引きつける政治手法を取る。裁判で負けるのも覚悟の上でテレビコメンテータらしい手法である。しかし弁護士としては落第で、その資格はないというべきだ。

それにしても判決の損害賠償などの少なさは異常で、これでは違法な追い出し策のやり得だ。裁判所はアメリカほどでなくても労働問題での懲罰的慰謝料を認めるべきであろう。懲罰的慰謝料を認めることは保険業界に新しい保険商品の市場を生み出すので経済的にもプラスになる。日本はアメリカ経済の金融資本の巨大さを少しは参考にした方がいい。

日本経済が縮小再生産の負のサイクルに嵌ったのは労組の弱体化に原因がある。賃金の傾向的低下は国民経済の消費購買力を縮小させ、富の配分の格差を拡大し、国民経済を疲弊させた。橋下市長の労組敵視は彼の経済的知識の欠除の反映なのである。

橋下大阪市長は労組事務所追い出しの誤りを認め、6労組に謝罪して、組合事務所を元の市庁舎に戻すべきであろう。

交通事故の被害者請求について!

交通事故でケガをしたので、自賠責の被害者請求の仕方をネットで調べてもなかなか手続が分かりませんでした。まるで請求を諦めさせようと考えて複雑にしているのか?と勘繰りたくなります。それで書くことにしました。

まず事故証明書を取らないといけませんが、事故証明書には、物損事故と人身事故の2種類があります。(私はそれを知りませんでした)被害者請求には人身事故用の事故証明書がいります。救急車で運ばれた時の病院で貰った診断書を、管轄の警察署の交通課に提出します。(印鑑が必要)ここで簡単な調書を作ります。そののち警察署の窓口で交通事故証明書申し込み用紙を貰い、記入して郵便局からお金を振り込みしますと「自動車安全運転センター」から人身事故の事故証明書が郵送してきます。

この事故証明書で加害者が加入している保険会社が分かります。この保険会社をネットで調べて自賠責保険請求用紙を送ってもらうように電話で請求します。この用紙に記入して、必要な書類(印鑑証明書・診断書・診療報酬明細書等)をそろえると初めて請求できます。(自賠責請求用の診断書・診療報酬明細書は病院で発行してくれます)

保険会社から送ってきた請求書類は全部で19もあります。もちろん怪我だけなら8枚ほどでいいのですが、あまりにも複雑です。事務手続きをもっと簡略化できないのでしょうか?会社勤めの人なら請求手続きだけで何日も休まねばなりません。全く馬鹿げています。治療費が数万円程度のケガなら請求を諦めた方が安上がりになるのではと思います。

ところで警察署の交通課で診断書を提出すると調書を作成しますが、その中には加害者への重い処分(罰金等)を下すか、それとも軽い処分で済ますか、それとも当局に任せるかが聞かれます。つまり事故を起こした時は被害者を見舞い、謝罪しておくと罰金が軽くなるということです。運転している人はこの点をわきまえておくことが重要です。

私を横断歩道で跳ねた加害者は見舞いも、謝罪もありませんでした。こうした礼儀知らずは損をする事になります。本来は加害者側が保険の請求手続きをするべきものなのです。被害者が勝手に請求せよ、という無責任な態度はよくありません。

求人広告の欺瞞が酷過ぎる!

求人広告では給与22万円となっているが実際には本給が13万円で後は残業代込みという例がある。また求人広告で「固定残業代」を支給となっているが、わずかな「固定残業代」で長時間働かせる会社も多いのである。「固定残業代」とするなら何時間の残業代を支給するが、それ以上の残業は禁止とすべきで、「固定残業代」を口実に長時間の残業代が許される訳ではない。

求人票では昼休み60分の休憩時間となっているのに、実際には12時間働かせて昼休みが30分しかない会社もある。求人広告は使用者が労働条件を示して労働者の労働契約の申し込みを誘引するものであり、少しぐらい嘘をついてもいい、というのが裁判所の判断なのです。

つまり求人広告や求人票は労働契約の申し込みの意思表示ではないのでだまされないようにして下さい。実際の労働条件は採用面接で説明された内容で採用が決まった時、その労働条件が労働契約の内容となります。ですから面接の内容を記録しておくのが重要です。できれば雇用契約書を会社に発行して貰うべきです。

求人広告や求人票の内容が確定的な労働契約の内容にならないからと言って、詐欺のような求人のやり方は信義誠実義務(労働契約法3条4項)に反する行為であり経営者は慎むべきである。求人広告や求人票の賃金が残業代込みであるなら、そのこともキチンと記入しておくべきである。

なお求人票に記載された内容が労働条件になる判例もあるので、実際の賃金が求人票に記載された内容と大きく食い違う場合は諦めることなく、ユニオンに相談されるようお勧めします。食い違う賃金を異議を申し立てずに受け入れていると、その低い賃金を認めたことになるので、おかしい点を会社側にできるだけ早く是正を申し入れるようにして下さい。

仕事の取り上げを目的とした引き継ぎ命令に注意!

希望退職募集も現状のように転職が難しい時代では目標数に達しない。そこで企業は社員に仕事の引き継ぎの業務命令を出し、仕事を取り上げ、その後で「追い出し部屋」に配置転換する。

一旦「追い出し部屋に入れられる」と、そこで「出向先探しをやらせられ」たりして、企業の解雇回避措置のアリバイ作りがやられることになる。従って自分がリストラの標的になったことは希望退職の強要の段階で分かるわけですから、雇用を守りたい人はできるだけ早くユニオンに加入する事が重要です。

リストラから雇用を守る場合はできるだけ早く加入すれば雇用を守る確率は高くなります。追い出し部屋に入れるには「配置転換」が必要で、その前に仕事の「引き継ぎの業務命令」で仕事を取り上げるのは、言わば大阪城攻めの外堀と内堀を埋めてしまうことです。

従ってこのような時は、配置転換の経営上の必要性を質問して(証拠を残す)ください。労働者を追い出す目的での配置転換は「配置転換権」(=人事権)の濫用で、このような配置転換に対する個別合意を与えないように気を付けてください。

つまり仕事の引き継ぎを命令されたら、自分が何処に配置転換されるのか、どのような仕事をするのか聞いてください。追い出すための仕事の取り上げは違法であり、拒否するしかありません。しかし仕事の引き継ぎが「業務命令」で行われた時は、引き継ぎを拒否せず「保留」して「何処に配置転換されるのか詳しく聞いてください」(証拠を残す)キチンと配置転換の目的を聞いて、辞めさせるための仕事の取り上げだと分かったら、引き継ぎは「保留」したまま、すぐ信頼できるユニオンに加入するようにして下さい。

ブラック企業対策研究会で討議する内容について!

新世紀ユニオンでは9月28日(日)に上記研究会を開催します。

組合員から、今回の研究会で討議する内容をあらかじめ教えてほしい、との声がありましたので書きます。

(1)ブラック企業が蔓延る社会的背景について

(2)就職時にブラック企業を見分ける方法について

(3)ブラック企業の様々な手口について

(4)ブラック企業との闘い方について

以上の点を討議する予定です。参加される方は自分の経験を踏まえ、発言を準備してください。特にブラック企業の手口についてはできるだけ調査の上参加して下さるようお願いします。

ブラック企業との闘い方を研究しなければならない!

現在の安倍政権になっての規制緩和の波は、労働者の非正規化や労働時間の弾力化や「限定正社員」という名の解雇の自由化の進行で労働者の権利が次々奪われている。このことは労働条件の恒常的劣化に表れている。

規制緩和は労働者を管理する側の力を一方的に強化し、労働の奴隷化とも言うべき長時間労働とパワハラが広がっている。正社員の非正規への置き換えが進み、そのための退職強要が大幅な賃下げ降格、さらにはそれらを伴う配置転換、さらには仕事の取り上げ、精神的暴力による退職強要が労働者のうつ病を急増させている。

いま労働者の前にあるのは雇用不安と賃下げと、仕事の取り上げ、職場ぐるみの嫌がらせである。非正規労働者が不当な大幅賃下げに怒り、製品の冷凍食品に農薬を混入させる事件が起きた。彼にはそれ以外の闘い方が見つけられなかったのである。そうした点では、関係の無い人を巻き込んだ事は支持できないが、犯人には同情すべき点がある。批判されるべきはこの冷凍食品の会社であろう。

実際に規制緩和が急速に進む中では、労働者に対する不当なパワハラで鬱病になっても、労災認定に企業が協力するわけもなく、酷い例では職場ぐるみで意地悪をし、労働組合まで抱き込んで休職中の労働者を復職させないように企むのである。もちろん労働基準監督署は労災認定させない為に理不尽極まる認定作業をしているので業務起因性が明らかであるのに、労災認定されるのはごくわずかな件数なのである。

つまり規制緩和の流れの中で、企業の不当な攻撃に労働者が合法的に救済される道は極めて狭まっているのである。当然非合法的個人的反撃は増えることになるであろう。それは資本主義が最初に発展した18世紀のイギリスで「機械の打ちこわし」が起きた事と似ている。

労働相談で、会社や上司に対して報復したい、あいつを殺したい、必殺仕置き人を紹介してくれ、という相談が増えることになる。特に最近は解雇のやり方が詐欺まがいの汚い手口が増えている。悪徳弁護士や社労士が詐欺的な解雇を指導しているからである。新世紀ユニオンはこれまで、こうした被害労働者を説得し、裁判での合法的闘いを提起してきたのである。

特に安倍政権の企む解雇の自由化が法整備されると、新世紀ユニオンのような無党派労組は財政的に維持できないことになる。規制緩和は労働条件を悪化させるので国民経済は個人消費の縮小で、縮小再生産の展望なき負のサイクルへと入りこむことになる。デフレ下で合法的闘いの幅を狭める規制緩和は労働者にも経営者にも良いことではないのである。

労働者と資本家は「対立面の統一の関係にある」。資本家は労働者がいなければ搾取出来ない関係にある。ところが労働者の生活が不可能になるまで野蛮な搾取が進むと「対立面の統一の関係」は敵対的関係に転化する事になる。ブラック企業の増加は、強欲の資本主義が民主主義の外皮を破り、賃金奴隷制度の本質を露わにする現象なのである。

強欲の資本主義が、多くのブラック企業を生み出し、新しい労組=ユニオンを生み出したが、今日本労働運動は規制緩和の中で、闘い方について転機を迎えていると言える。ブラック企業との闘い方を、またパワハラとの闘い方を研究しなければならない。組合員の論議と研究を呼び掛けるものである。
9月28日午後1時~ブラック企業対策研究会を開催します。参加資格組合員・サポーター

個人加入労組もピンからキリまである!

最近新世紀ユニオンに他の組合に加入している人から、組合の政治集会に参加しなかった事を理由に組合から差別的扱いを受けている。とか、減給や不当労働行為を「組合が闘ってくれない」という相談が増えてきた。個人加入ユニオンが闘い方を知らなかったり、裏切って会社の言いなりになり、裏金を手に入れる労組も珍しくない。組合が会社となれ合いで裏切っているように思う、という相談もある。

中にはパワハラを解決したくてユニオンに加入したが、組合の幹部が「パワハラは分からない」と言って闘いを指導してくれない、闘い方を教えてくれという相談もある。

新世紀ユニオンのホームページを見て、自分の問題を解決してくれるのではと希望を持って地方の人が多く問い合わせして来るのだが、団体交渉が必要な事案では残念ながら地方の人は加入を認められないのが実情だ。地元で団体交渉をしてくれる労組を探すよう助言するしかないのである。

何人か仲間がいるなら新世紀ユニオンの支部(あるいは支部準備会)として指導を受けながら活動していくなら、加入を認める事が出来る。しかし自分たちで労働者が信頼できる組合支部を作っていこうという人は残念ながら少ない。しかし現在働いている雇用をリストラから守りたいという相談なら地方や関東でも加入は可能である。我々には雇用を守るノウハウがある。

労働組合の作り方は、主に2つの作り方がある。政党などの組織が上から作っていく場合、もう一つは個人が仲間を作り、下から新世紀ユニオンの支部を作っていくやり方である。新世紀ユニオンは無党派ユニオンなので、この下からの運動で支部を作っていくことに挑戦しているのである。

リストラから雇用を守るためにユニオンに加入した人が、そこからさらに仲間を組織して、自分が中心になり、地域に新世紀ユニオンの支部を作っていく。これは大変難しいことで、我々がこれからノウハウを積み重ねていくべき課題である。しかし下からの運動が動き出すと実際には大きな力を発揮するのである。それはポーランドの「連帯」の教訓が示している。

ポーランドの「連帯運動」には、大学教授や学生など知識人が造船労働者の新しい労組=「連帯」に参加して、運動が広がりを持つようになった。つまり労働者階級と知識人の連帯が運動の発展にとって重要なのである。新世紀ユニオンには最近大学の先生たちの組合員も増えてきた。

労働者の戦闘性と知識人の豊富な知識が結合する事が、新しい労働運動の発展には不可欠なのである。闘わないだけでなく、リストラに加担する家畜労組が蔓延る中で労働者の諸権利を守るための新しい運動の形態が求められているのである。

安倍政権の規制緩和の中で、ブラック企業が激増し、労働者の諸権利が次々奪われる事態の中で、地域に闘う労組を作る事がさし迫った課題となっている事を労働者は認識しなければならない。闘う理想の労組を探すなら、自分たちでそんな労組を下から作っていこうではないか!そのような行動力ある労働者の出現を、私は期待している。

新世紀ユニオン・ブラック企業対策研究会開催のお知らせ!

労働相談でも悪辣なブラック企業が増えています。残業代は払わない、賃金はごまかす、タイムカードは改ざんする、会社の金を横領したと冤罪で解雇を正当化する、暴力を振るう、求人募集時の賃金は払わない等、これらのブラック企業の手口を明らかにし、闘い方を研究する事が急務となっています。
            
                 記

・日時 9月28日午後1時~5時まで

・会場 新世紀ユニオン事務所

・参加資格  新世紀ユニオン組合員・サポーターで関西在住者のみ

・参加費無料  当日資料配布します。

参加希望者は委員長までメールにてお申し込み下さい。先着順で定員になり次第締め切ります。かってブラック企業に勤めたことのある方は是非御参加ください!

安倍政権の配偶者控除見直しに反対する!

政府がマスコミを使い、「女性の就労拡大を抑制する効果をもたらしている」「専業主婦世帯を優遇する制度になっている」と宣伝しています。これが安倍首相の配偶者控除見直しの表向きの理由です。この理由は最もらしく聞こえるのがミソです。しかし労働者はこんな詭弁に騙されてはいけないのです。

政府税制調査会は、「女性の活躍を後押しする」安倍首相の指示で、配偶者控除の見直しの議論をスタートさせた。この政府税制調査会は法人税の実効税率の引き下げに伴う、減収を補う財源の確保を目指している組織だということを労働者は忘れてはいけないのです。つまり配偶者控除の狙いは働く所帯に対する増税が真の狙いなのです。

配偶者控除とは、夫が妻を扶養している所帯で、妻の給与収入が年間で103万円以下なら、夫の給与所得から38万円が控除される。(103万円の壁)さらに、配偶者の給与収入が年間で103万円を超えても、141万円未満の場合は所得が1000万円以下の人に限り「配偶者特別控除」が適用されます。また妻の収入が130万円以上になると、扶養から外れ妻自身が健康保険や公的年金の保険料を払わねばなりません。これが「130万円」の壁です。

この為当然にも女性のパート労働者が仕事量を103万円の壁を超えないよう調整する例が多くなります。配偶者控除の減税規模は約6000億円で特別控除の方は約300億円で、これが廃止されると勤労所帯に6300億円の増税となります。

また配偶者控除は妻の年収がない場合でも同様に夫の給与所得から38万円が控除されます。ここから専業主婦所帯優遇という指摘が出てきます。しかしこれは間違いです。専業主婦が2人の子供を育てると、将来の労働力(=納税者)を生み出すわけですから決して専業主婦所帯優遇とは言えないのです。

安倍首相が「配偶者控除が女性の就労拡大を抑制する」というなら103万円の壁を200万円に高めればよいのであって配偶者控除の廃止に持っていく必要はないのです。夫が長時間労働で疲れきっているのに、妻まで長時間労働を強要されたら、子供の育児は誰がするのでしょうか?

法人税を1%引き下げたら税収が約4700億円減収となります。そこで労働者所帯に増税でその減収をカバーしよう、合わせて女性のパート労働者を多数働かせている経営者から「103万円」の壁を取り除いてほしい、という要請にもこたえよう、これが安倍首相の「配偶者控除見直し」の動機であるのです。

では配偶者控除を廃止し、女性も長時間労働が始まると何が必要となるでしょうか?保育所の大増設が必要になり、保育所に子供を2人預けると、その費用が多額で、実質103万円の壁の方が収入が多いという結果になるのは明らかです。夫も妻も長時間労働で疲れ切り、過労死夫婦が誕生しかねないのです。

経団連は4月14日に「女性活躍アクションプラン」なるものを発表した。これは配偶者控除の廃止に向けたキャンペーンです、しかしこんな言葉に騙されてはいけない。経団連が真に女性労働者を活用したいなら男女の賃金や待遇での一切の差別をなくすべきです。彼らが「女性管理職を増やす」と言っても実際には管理職目前の女性がパワハラで退職に追い込まれている例がたくさんあるのだから、まやかしのフレーズに騙されてはいけないのです。

以上の理由から、労働者は配偶者控除の廃止による労働者家庭への増税に断固反対しなければならなりません。政権与党の自民党は先の参院選で「配偶者控除維持」の公約を掲げました、国民は自民党の公約が守られるかを厳しく監視しなければなりません。

懲戒解雇と闘う上での必要な要件と証拠!

会社が無理やり懲戒解雇し、その上であたかも温情をかけるかのように「退職届を書けば退職金は減額されるが支給される」と自己退職扱いする。しかし懲戒解雇は撤回しない、という事案がありました。この場合の経営側の利点は退職金を減額し、しかも自己退職なので後で争議になる心配は無い。極めて安上がりに解雇でき、いざとなれば懲戒解雇を公開すれば業界で働く事が出来なくなることである。
こんな手口に騙されないようにするには懲戒解雇処分の要件を知っておく事が重要です。
<懲戒解雇処分の要件>
(1)懲戒事由及び懲戒の種類が就業規則に明定されていること。
(2)懲戒規定が書かれた就業規則が労働者に周知されていること。
(3)懲戒規定の内容が合理的であること。
(4)懲戒規定に具体的に該当する規定があること。
(5)事前の警告があり、平等な取り扱いであること。
(6)処分の重さが違反の種類に照らし相当であること。
(7)就業規則に定めた処分手続きを経ていること。弁明の機会を与えていること。
(8)懲戒事由発生から相当期間立っていないこと。
(9)解雇規制に反していないこと。
以上のように、日本では懲戒解雇は厳しい要件があります。例えば飲酒運転で検挙された場合たとえ就業規則で懲戒解雇するとの規定があっても、判例では懲戒権の濫用となります。つまり日本では懲戒解雇が裁判で認められる例は極めて少ないのです。

次に懲戒解雇と闘う上でどのような証拠がいるでしょうか?
(1)労働契約を示す証拠
   「会社案内」「雇用契約書」「就業規則」「労働協約」「従業員募集案内」
(2)解雇の意志表示を示す証拠
   「解雇通告書」「懲戒解雇理由書」「解雇理由証明書」「減給処分書」「始末書」「顛末書」(3)平均賃金を算出する証拠
   「給与明細書」「給与辞令」「賞与明細書」「源泉徴収票」「離職票」
(4)「解雇理由証明書」の内容を崩す証拠
    自分の勤務成績・「人事評価書」・資格を証明する証拠・上司との面談の録音記録・各種社内メール・社内ファックス・内容証明郵便・社内表彰状を受けた証拠・写真等

以上で一番重要なのが「解雇理由証明書」に書かれた処分理由を崩す証拠です。この証拠を集めるのは創意工夫が入ります。ユニオンと相談して証拠集めを進めて下さい。また普段から証拠・資料を集めておくことが重要です。

解雇裁判の解決金の決め方について!

労働裁判の解決金の金額決定は何によってきまるのか?という質問をよく受けますので書くことにします。

最近新世紀ユニオンでは、労働裁判の3件の和解を経験しました。1件はうつ病で休職したが復職させなかった事案で労災認定はありません。解決金は600万円台半ば約20カ月分(退職金別)でした。2件目は同じくパワハラによる休職の事案で労災認定されています。解決金は900万円台半ば40数か月分(退職金込み)でした。(1)つまり同じパワハラ事案でも労災認定がされたか、されないかで慰謝料分の解決金の額が大きく違ってきます。

3件目の和解は懲戒解雇事案ですが、この人の勤続が27年と長い場合でしたので解決金の請求金額は普通の解決金にプラス2年分を上積みしました。(この事案は和解は成立していません)(2)つまり解雇事案の解決金には勤続年数(=会社に貢献した年数)の違いが大きく反映します。

一般的にまとめると解決金の高低差は第1に解雇者の賃金額の差が反映します。第2に裁判で証拠が多い勝利的和解か?それとも敗北的和解か?で解決金に大きな違いが出ます。第3に被告会社の支払い能力が解決金の額に大きく影響します。第4に原告の勤続年数や労災認定などが影響します。

つまり解雇裁判で裁判官が和解提案した時、原告側として請求金額をいくらにするかで請求根拠が要ります。その時に重要なのはその事案の特殊性から請求根拠を何処に求めるかを検討しておく必要があります。労災認定されているか?勤続が長いか?高齢で再就職が難しいか?裁判が勝利確実か?解雇のやり方が悪辣であるか?など解決金の原告側請求金額の根拠をあらかじめ検討しておく必要があります。

これを検討しておかないと裁判官は通常の経験から「相場の金額」を提示する事になります。ユニオンとしてはなるべく解決金を増やすようにする為、原告本人が請求根拠を裁判官に説明できるようにして置くことが重要です。

裁判の和解の場に、うつ病の後遺症を持つ原告本人が出て、パワハラを受けた被害者としての考えを涙ながらに裁判官に話して解決金がアップした例もあります。和解の最後の場面で原告本人が出て、いかに酷い扱いを受けたかを裁判官に説明する事は、解決金をアップする上で重要なことです。裁判官は原告の気持ちは必ず聞いてくれます。
(この原稿は新世紀ユニオン・ニュースの8月号に掲載しました、しかしニュースのページの更新から漏れていたので手を加えて書きました)

頭がかゆい人が増えています!

頭がかゆいので調べるとダニにやられたようなので枕を乾燥させました。そうしたらかゆみも無くなりました。

7月8月と土曜日になると雨が降り、この2カ月は布団も枕も干せませんでした。その結果ダニが繁殖します。私の周りにも「頭がかゆい」という人が何人かいました、ので枕を干すように言いました。
布団乾燥機で布団の中にまくらを入れ「ダニパンチ」に設定するとダニは退治できます。布団乾燥機が無い人はビニール袋に乾燥材を入れその中に枕を入れておけば枕を乾燥できます。

この夏の長雨で土砂崩れのほか野菜が育たず、値上がりしています。そんな訳で食生活も栄養のバランスが崩れやすくなりますますから健康に気を付けてください。

日本の4月~6月のGDPがマイナス6,8%でした。これは消費税増税のほか、物価高の上に、週末になると雨が降り消費が冷え込んだ結果です。異常気象は経済にも打撃を与えています。
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Author:m.kadono
一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」ではリストラ無料相談を行っています。
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