もろくも破綻した安倍の「官製春闘」の限界!

今春闘は3月15日の大手メーカーの集中回答が軒並み前年実績を下回り、過去4年で最も小幅な回答となった。これは第一に「アメリカ第一主義」のトランプ米政権が貿易黒字国に圧力を強め、保護貿易主義を取る、いわゆるトランプリスクが影響したこと、第2にいつも賃上げを働きかける安倍首相がいわゆる森友問題で批判・攻撃され、春闘どころではなくなったことが影響している。

本来日本の労働法制は、労使の力関係で賃金が決まる仕組みであったのを、企業内組合幹部を超過利潤で買収し、家畜労組化した事が、日本資本主義のデフレ経済を招くことになった。強欲の資本主義が企業の目先の利益から非正規化や規制緩和で賃金レベルを下げ続けたため、個人消費が縮小を続け縮小再生産の経斉循環を繰り返すこととなった。

財界が日本の労務対策機関としての日経連を解体したこともデフレを招く原因となった。国民経済を活性化するには省力化投資を促す政策誘導が必要なのに、やっていることは長時間労働の固定化と、非正規化による賃下げであった。賃金が継続的にアップすることは国民経済を拡大再生産にする上でも、企業の設備投資を促すうえでも重要なことなのである。

非正規化と規制緩和と言う個別企業レベルの政策が資本主義の縮小を招いたのであるから、日本の財界と政府はGHQの戦後労働改革が経済復興に果たした重要な役割が理解できていないこと、労働運動の発展が資本主義の経済成長に果たす決定的役割が理解できていないことを示している。

だから家畜化した労組の下では、首相が自ら「賃上げを」財界に要請しなければならないのである。ところが首相による「官製春闘」が、首相がテコ入れしていた右翼の幼稚園経営者の籠池に手を咬まれ、トランプリスクを心配する財界が賃上げを抑制したため、日本全体の実質賃金は低下することとなった。これは4年目を迎えた「官製春闘」が限界を迎えたことを示している。中堅企業の賃上げが大企業よりも300円ほど高い妥結額なのは、人手不足が反映したものに過ぎない。

財界と政策当局は労働時間の延長による絶対的超過利潤よりも、設備投資で生産性を上げる相対的超過利潤の方が、桁違いに利潤が多いことを学んだ方がいい。マルクスの「資本論」を学べば理解できるであろう。日本の労働政策で必要なのは最低賃金を1200円に上げること、残業代割増賃金率を100%に上げること、長時間労働を思い切って規制し、人を雇うよりも設備投資をした方が利潤が高いことをしめし、政策誘導することが必要なのだ。安倍首相は「官製春闘」の限界を理解し、労働分野の規制強化をこそ強めるべきなのだ。
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