労基法20条に基づく解雇は正当か?

労基法20条(解雇の予告)の条項は「使用者は労働者を解雇しようとする場合においては少なくとも30日前にその予告をしなければならない。」としています。困ったことに、経営者が早とちりして「労基法第20条に基づく普通解雇だ」と解雇して来るアホな経営者が少なからずいます。

労基法20条をたてに普通解雇できると信じることは完全な間違いです。解雇は正当事由を要し、これを欠く解雇は解雇権の濫用として無効となります。これを解雇権濫用法理(労働契約法16条)と言います。つまり労基法20条は解雇予告手当を記してあるが、だから解雇が自由にできるというものではありません。

解雇権の濫用法理とは裁判所の判決を踏まえて戦後の長い闘いの中で確立されたものであり、労働契約法第16条は「解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、その権利を濫用したものとして、無効とする」としており、「労基法20条に基づく解雇だから闘ってもダメだ」などというおめでたい経営者が未だに多くいることは不思議な事です。

また解雇と同時に1か月間の出勤停止にすることも誤りで、出勤停止処分と解雇処分の2重処分は違法です。同じ理由で2度処分するのが違法だということを知らない経営者が多く、最近解雇された労働者が同時に1か月の出勤停止にされる事が多いのは、法律を知らない弁護士が指導しているのか、バカな社労士が指導しているのか、のいずれかです。

労基法20条(解雇の予告)の条項に基づき1カ月分の解雇予告手当を払えばいつでも合法的に解雇できると信じることは、訴訟で始めから敗北することを意味しています。労基法を読んで労働契約法を読まないアホな経営者が少なくないのです。時には経営者側弁護士がわざと間違いを指導して、裁判で儲けようと考えるようで、その結果「労基法20条に基づく解雇だ」と経営者が自慢げに叫ぶ姿はもはやマンガです。自分の弁護士に騙されている経営者が少なくないのです。
プロフィール

m.kadono

Author:m.kadono
一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」ではリストラ無料相談を行っています。
平日:9:00~18:00
土日祝:12:00~17:00
(土日祝と17:00以降は要予約)
Tel:06-6452-5833
Fax:06-6452-5677

!!お気に入りに追加!!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード