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逃げずに闘うことに意義がある!

私が労働運動を闘い始めて50年が過ぎた。若い時は義憤から解雇された労働者のために課長に青年婦人部部長として抗議し、そのことで会社から減給処分、組合からも活動停止の処分を受けた。この事件が、私が労働運動を生涯の仕事とするきっかけでした。

どうにかして虐げられている労働者の、人間としての権利を守りたい。本屋で立ち読みしたり、図書館通いしていろいろ勉強しました。内外の歴史小説を読み始めたのも戦略・戦術に生かせると考えたゆえであり、孫子の兵法を労働運動にどのように応用するかが課題でした。こうして次第に階級闘争、社会科学の理論に引き込まれました。

新世紀ユニオンを結成してから、既に18年が過ぎ、多くの実践を経て、勝利だけでなく労働者にはたとえ負けても逃げずに闘うことに意義があることに気づきました。とりわけパワハラやセクハラやマタハラで心に深い傷を受けた労働者が立ち直るには、闘うことで認識を整頓し、決して自分が悪いのではなく、違法な精神的暴力を放置している会社が悪いのだ、と理解するだけでも闘う意義があるということを私が学んだのは多くの闘いの経験からでした。真理にたどりつくのには量的蓄積が必要なのだと思います。

違法解雇に対し、ある労働者は「ユニオンで闘えば就職ができなくなる」と闘いを避けました。この人はいつまでもうつ病がなおらず、就職してもすぐうつ病が再発します。またある労働者は誤解から社長に睨まれ、パワハラを受けうつ病になり、解雇されました。彼は裁判の着手金がなく闘えませんでした。泣き寝入りした彼は自殺同様の死を迎えました。他方証拠の録音がなくても最後まで闘った人は、多くがうつ病を克服し、再就職して元気に働けるようになりました。たとえ裁判に負けても闘えばその過程で認識が整頓できてうつ病を克服できるのです。

日本にはパワハラ=精神的暴力を禁止する法律がなくパワハラが野放しです。だから職場の精神的暴力で心に深い傷を受けてうつ病になる人が少なくありません。こうした場合は逃げずに闘うことで認識を整頓することが非常に重要です。多くの被害者が自分が能力がなく、自分が悪いと思わされています。闘うことで認識を整頓することがうつ病を克服し、人生を再出発する上で必要な事なのです。
新世紀ユニオンでは職場でパワハラを避け、反撃する等の指導もしています。しかし相談がなければ戦術指導はできません。是非、辛抱したり、逃げずに、闘おうと考えてほしいと思います。

関西学院大学の回答書についての私の疑問点!

(1)金明秀教授による暴力事件の調査委員会の発足が、団体交渉から3カ月近くたって未だ発足していないこと、本当に大阪弁護士会が調査委員会を作るための「調整」に1か月かかると言ったのか?疑問が残ること。東京の大学は第3者の調査委員会が1週間で発足している。関西学院大学の引き延ばしは明らかだ。

(2)朝鮮語の学生が全学生の19%を占めるのに専任教員が1名で足りると本当に思っているのか?「限られた予算」の中で増員出来ない、と言いながら仮病で給料を受け取りながら他大学で働いている朝鮮語の専任教員を放置していることへの疑問?総じて関西学院大学側に誠意が感じられない。

(3)パワハラ・セクハラの学生への調査は確かに「団体交渉事案ではない」(回答)しかし回答書のその後の文言がいい加減だ。「学内にハラスメント相談センターを設置していますので、相談に行くよう促して頂ければと考えます。」というのは不誠実としか言いようがない。

A先生のパワハラは訴えてから3年経っても解決しなかった。訴えたことでもっとひどいことになった。金明秀教授による暴力事件は5年経っても被害者のA先生が加害者のように扱われた。関西学院大学にセクハラや・パワハラを訴えても、逆に酷い目のあわされる。それが分かっているから女子学生が泣き寝入りして退学を選択する現状があるのだ。この大学は自分たちが自浄能力がなく教員も学生も大学を信用していない現実が理解できていないのか?それともあくまでも特権的地位にある連中が庇い合う「悪の仲間意識」が隠蔽体質を形成しているのか?いずれかであるようだ。
関西学院大学は、なぜ新世紀ユニオンがこのような労働事案でない問題まで、のり出さねばならなかったのかの思考が欠けている。知識人のくせに自分たちの社会的責任まで思考が及んでいないとしか思われない。

(4)当ユニオンは調査委員会への要望の情報が、金明秀教授に漏れることのないように関西学院大学への書面で求めた、その「質問と要求」書面の回答は、「完全な非開示は無理がある」とのことであった。つまり金明秀教授に漏れることを認めたと解される。金明秀教授による防衛・隠蔽の時間を与えるための調査委員会発足を3カ月も引き延ばした理由ではないか?との疑問が生まれる。

以上の点から、当ユニオンは今後関西学院大学の事案の秘密を保持し、穏便に解決することは難しいと感じたので、回答を公開することとした。今後の対応は組合員・支持者の方の意見集約を行いながら、本事案の宣伝と、再度団体交渉を行うか検討したいと考えています。

関西学院大学事案についての進捗状況について!

多くの方から「どうなっているのか?」との質問を受けていますので、状況を簡潔に報告します。
8月2日の当ユニオンと関学側との団体交渉があり(この報告についてはブログ参照)、9月22日付け書面で関西学院大学宮原理事長より回答がありました。

回答では、求めていた就業規則の懲戒条項、ハラスメントに関する諸規定等が開示されました。またA先生への対応が誰のどういう判断で行われたのかと、暴力事件に関する調査委員会が外部の弁護士のみで構成した第3者委員会が行うこと、その専任は大阪弁護士会が行うこと等の回答がありました。

これを受けて新世紀ユニオンは9月29日付けで「9月22日付け回答書への質問と要求」を提出した。本日その「回答書」が速達で来ました。大阪弁護士会は第三者委員会に対応する方向で調整するが回答に約1か月かかるそうです。東京の大学は第三者委員会を組織するのに1週間で作っています。関西学院大学ではキム教授の同僚への暴力事件の調査をする第三者委員会を作るのに3カ月立っても見通しが立たないというのですから酷い話です。「もしかしたら時間稼ぎでは」との声も出ています。

もっとひどいのが、朝鮮語専任教員の増員についての回答です。関学の各言語の学生の割合と専任教員の割合は、中国語の学生の割合は42%であり、専任教員は5名です。朝鮮語の学生の割合は19%で専任教員は2名(内一名は休み)です。スペイン語の学生の割合は16~17%であり、専任教員は3名です。フランス語の割合は12%であるのに、専任教員は6名です。ドイツ語の学生の割合は10%であるのに専任教員は5名です。

朝鮮語の専任教員2名のうち1名は現在「病休」(=仮病)で休んでおり、朝鮮語は実質1名です。しかも「病休」で休んでいるこの教員は、他大学で仕事をしています。新世紀ユニオンのA先生はこのため肉体的・精神的疲労がピークで、これは実質、関学の言語研究センターにおけるパワハラであるのに、関学側の今回の回答は「増員はできない」というものでした。しかも言語教育センターにおけるA先生へのハラスメント調査については現在調査中との事です。訴えて3年経つ事案が調査中だというのですから呆れた大学で、この大学には自浄能力がないというしかありません。

また新世紀ユニオンが9月29日付け書面で求めた、学生へのセクハラ調査については「団体交渉事項ではない」とのことでした。この大学では教員による学生へのセクハラが公然と行われており、セクハラで退学に追い込まれる学生がいることが当ユニオンにも訴えが届いています。大学に自浄能力がないので学生は諦めて退学している実際があるのに、調査もしないのですから酷い大学です。当ユニオンは穏便に解決するため、宣伝は最小限にしてきましたが、今回の回答により、関西学院大学の教授の同僚への暴力事件に置いても時間稼ぎの対応と捉えるほかなく、争議事案として宣伝戦を開始するか執行委員会で検討したいと考えています。

政治は語らない方がいいのか?

ある人から「ユニオンの会議で政治は語らない方がいい」と忠告されました。確かに組合員の中にはいろんな考えがあるので、それも一理あります。

しかし他方では、政治が「労働分野の規制緩和」として、あるいは「働き方改革」と称して長時間労働を合法化しつつある中で、労働者の権利や、平和を守るためには政治を語らねばならない時があります。確かに政治の話が嫌な人もいれば、反労働者的な政治に反対するべきとの考えの人もいます。

市から事務所を提供されたり、補助金を得ているユニオンは、政治を主張することは禁止されています。新世紀ユニオンは無党派の独立労組ですから労働者のための政治を語ることができます。本来は「連合」や全労協、全労連などの大きな労組が、労働者の政治的主張を代弁すべきなのですが、それが弱いので、新世紀ユニオンが政治を主張しなければならない時があります。

しかし新世紀ユニオンの最近の交流会は、組合員が気軽に話しあって、いい雰囲気で交流が出来ています。政治抜きの語らいが行われています。しかし消費税増税や男女平等などの重要な課題では政治を語らねばなりません。また国際情勢が貿易戦争などの激化で、軍拡競争など戦争への傾向が強まっている中では、労働者であろうと反戦平和の視点から、政治を語れなければいけないと私は思います。

労働者や市民が政治に無関心でいることこそ、利権をあさろうとする政治屋、戦争で儲けようとする反動政治家には好都合であるのです。労働者は政治を語らない方がいいのか?みんなで考えなければいけないな、と思いました。

人は引き際が大切な事について!

「いかに生きるか」を考える学問が中国の古代には有りました。中国ではこれを『道』といいます。江戸時代の武士が引き際の見事さをたたえた人物に、中国春秋戦国時代の武将樂毅(がっき)があります。彼は私が好きな歴史上の人物の一人です。

春秋戦国時代、彼は小国「中山国」の武将として大国趙の将軍2人を倒し、最後まで中山王のために闘います。その姿に惚れた燕王に請われて樂毅は燕国の宰相になり大国である宿敵斉国を占領します。ところが燕王が死に、その息子が王に就任するや、「樂毅は斉を奪い取ろうとしている」と疑われます。こうして樂毅は主に裏切られたことで、燕を見限り、占領した斉を捨て、他国に亡命します。樂毅は生涯を通じて孫子の兵法を駆使し「武将として見事に生きる」事を実践した人物として、今でも多くの日本人に慕われています。(詳しくは宮城谷氏の歴史小説「樂毅」を読んでください。)

これと対照的なのが安倍首相です。政治権力を私的に利用したことが明らかであるのに、首相の椅子にこだわり、今も権力にしがみついています。森友・加計問題が示しているのは自民党の政治家の政治利権にしがみつく醜い姿です。安倍首相は引き際を誤ったと言わねばなりません。

最近引退を表明した卓球の福原愛さんは、引退の記者会見の後で記者やカメラマンと記念写真を撮った姿が話題となり、世間の評価を高めました。日頃自分たちが写真を撮る側なので「記念写真を撮る」と言われた記者やカメラマンが戸惑っていた姿が話題になりました。人が引退をすることは、いかに生きるかという『道』に対する生きざまが問われるものだと強く思いました。

私もなんとか後継者を育てて引退を考えないといけないと常々思ってましたが、自分では若いつもりでいても、身体が年相応に衰えて、組合員に「委員長さんいつまでも長生きして下さい」と言われることが多くなりました。しかし専従の給料が払えない貧乏ユニオンを引き受けようと言う人も見つからずに、とうとうこの年まで来ました。

私が新世紀ユニオンを結成した動機は、樂毅のように孫子の兵法を応用して、リストラと闘う労働運動の戦術のレベルを高めたいと考えたこと、同時に尊敬する樂毅のように生きること、すなわち『労働者として見事に生きる』事を、自分に与えられた『道』だと考えたからでした。今後は後継者育成を真剣に考えることにします。新世紀ユニオンの委員長は無私の精神でないと務まりません。ご協力ください。

職場の矛盾をどのように解決するのか?

職場には様々な矛盾があります。上司との矛盾もあれば同僚間の矛盾もあります。先輩と後輩の矛盾もあります。矛盾の処理を考える上で重要なのはその矛盾が「敵対矛盾」=(敵性の矛盾)であるのか、それとも「人民内部の矛盾」=(敵性でない矛盾)であるのかを判断することが重要です。性質の異なったこの2つの矛盾は実際には簡単に見分けることが難しいものです。それは上司が同僚の後ろに隠れて攻撃している場合があり、また同僚が敵性矛盾にしようとしてデマを振りまいているかもしれません。

北朝鮮の金正恩委員長は会議で居眠りした幹部を処刑しています。彼は人民内部の矛盾と敵対矛盾を区別できていません。こんな上司を持つと部下は不幸としか言いようがありません。このように矛盾の処理を間違うと、いたずらに敵を作ることになったり、職場で孤立を招くことになります。職場での矛盾の処理は多数派形成を目的として、仲間を増やし、敵を孤立させる戦略を立てて計画的に進める必要があります。

「人民内部の矛盾」である場合は穏やかな批判と反省・自己批判で解決できます。ここでいう批判はできるだけ一対一の場で行うべきで、相手に恥をかかせることになりかねないので、できるだけ公の場で行うべきではありません。しかし敵対矛盾は闘争でしか解決できないものです。敵対矛盾であっても、それが誰によって画策されたのか調査を怠るべきではありません。調査なくして軽率に発言するべきではないことを肝に銘じて下さい。

「敵対矛盾」とは、いいかえると闘争でしか解決できない矛盾のことであり、「人民内部の矛盾」とは話し合いで解決できる矛盾のことです。この異なる性質の矛盾を区別することが職場で孤立を招かない為には重要な事です。職場活動家は異なる意見の持ち主とも団結できなくてはいけません。人間の考え方や、性格や個性は多様であり、そしてその多様性こそ貴重なものであるからです。

営業成績がトップの人が、社長との面談で「言いたいことがあったら何でも言え」と言われて「残業代を払って欲しい」と言ったら懲戒解雇された例もあります。経営者と労働者の関係は「対立面の統一の関係」です。働いて営業成績がいい面では評価されていても、ことが分配(賃金)の問題となると対立面が主要な側面となる関係なのです。経営者の性格も心得ていないといくら営業成績が良いと言っても残業代を払わないことに固執する経営者も少なくありません。

したがって社長や部長が「言いたいことがあれば言え」と言われても敵性の側面が主要となることは言ってはいけない場合があることを心得ておくべきです。職場でパワハラの被害者として孤立を招かない為には仕事とは別に、味方に付けておくべき人との人間関係に気配りが必要です。仲間の批判は第3者には言わないこと、言葉にすることは長所を褒めるように心がけること、このような気配りがなければ多数派形成は成功しません。

労働力不足が「雇止め」「派遣切り」を抑止した!

改正労働契約法18条に伴う無期転換申し込み件を利用した正規雇用を逃れようとした「雇止め」と、派遣期間3年の、」改正労働者派遣法の施行から3年目を迎えて「派遣切り」が心配されていましたが、新世紀ユニオンへの労働相談を見る限り、心配は杞憂に終わったようです。

オリンピック関連工事や復興投資、並びに観光客の激増で、現在日本経済が好調であること、並びに団塊の世代が退職したことなどから、人手不足が表面化していることが「雇止め」と「派遣切り」を抑止したようです。人手不足であるため、政府は単純労働力まで外国人労働力を入れる方向です。しかしこの政府の政策は日本企業の必要な省力化投資・設備投資を抑止するので、経済的に見てよいことではありません。また外国人労働力に頼ること、とりわけ中国や韓国のように、反日の世論を自国国民に意図的に注入している国からの単純労働力を入れることは、日本の治安の悪化に直結するので避けなければなりません。

人手不足の雇用情勢の中で、転職のチャンスが生まれ非正規から正規雇用へ、低賃金から高賃金への転職のチャンスが生まれています。組合員のみなさんはこの機会に自分のやりたい仕事へ、非正規から正規雇用へ、転職するチャンスが生まれています。この好機を生かすようにして下さい。

正規と非正規の差別をなくすため、正規職員への手当てを削減した郵便会社から退職者が多く出て、郵便は今人手不足になっています。新世紀ユニオンへの経営側弁護士からの書面が双方とも大阪市内なのに、郵便が配達されるまで1週間かかるなど、現在大阪の郵便が遅れています。人手不足の時に賃下げした結果です。郵便会社ではこのため土曜配達をやめることを検討しています。携帯メールが普及している時代に、郵便は時代遅れなのかもしれません。

人手不足の背景のためか新世紀ユニオンの無料労働相談も最近は解雇事案がほとんどなくなっています。現在の人手不足がいつまで続くのか分かりませんが、人手不足がリストラをも抑止しているのは明らかです。この人手不足が企業の省力化投資を促せば日本経済の活況が本物になるのではないかと思います。しかし安上がりの外国人労働力に頼るようでは、活況は長くは続かないと見ています。

能力を理由とする解雇と闘う時の注意点!

新世紀ユニオンの経験では、ユニオンの組合員を解雇する時、企業側の多くが解雇理由としてくるのが「能力がない」「適格性がない」ことを上げてきます。ユニオンの組合員を排除するのが目的であっても不当労働行為(労組法第7条)であるとの口実を与えたくないので、労働者側に存在する理由を解雇理由として来る例が多いのです。
たとえ「でっち上げ」の解雇理由であっても、裁判ではその能力論を崩さねばなりません。この場合労働者側が注意するべき点について書くことにします。

(1)「履歴書や職務経歴書に嘘を書いた」と主張してきたとき。
こうした主張は難癖に等しいものです。こうした理由による解雇は3カ月の試用期間内であれば通用する可能性がありますが、本採用にしてから主張しても通りません。

(2)職業上の資格を持っている場合
「看護師」やその他の仕事上の資格を保持している時、能力がないとの主張は通りません。

(3)解雇回避の措置をつくしたか
能力がないと解雇する前に、経営者は労働者を教育したり、研修にいかせたり、配置転換をしたり解雇回避措置を取らねばなりません。たいがいはいいわけ程度の解雇回避措置です。

(4)職場で暴言を吐いたりして信頼関係を破壊した事実があるか?
ある経営者(複数)は解雇した労働者が「他の社員を殺そうとした」というでっち上げで解雇を正当化してきました。「他の社員を恨む」といった、と主張してきた場合もあります。こうした発言が事実か?それともでっち上げか、それが解雇にふさわしいかが焦点になります。

(5)ある経営者は「解雇労働者が遅刻が多い」「早退が多い」とでっち上げてきました。タイムカードがなく証明が難しい場合があります。しかし電車の乗車カードに時間の表示があったり、録音で仕事をしていることが記録されている場合は嘘の証拠になります。ある経営者は組合員と分かるなり労働者から会社の鍵を取り上げていました。そして鍵を持っている社員が遅刻して本人も事務所に入室できできなかった例もありました。自分で出社・退社時間を手帳に記録していて助かった例もあります。パソコンの起動記録が証拠になる場合もあります。病気で欠勤した場合は、できるだけ診断書をファックスしたり、薬袋のコピーを上司に提示したり、証拠を残すようにして下さい。

(6)上司への中傷・誹謗をでっち上げてくる場合もあります。
社長や上司が暴言を吐いて挑発して来る場合もあります。いずれにせよ社長や上司との面談は録音しておくことで捏造は崩せます。挑発には相手にせず、丁寧なしゃべり方を堅持しましよう。

(7)他の労働者との不均等な取扱いがなかったか
ボーナスが過去キチンと出ていた場合、能力が評価されていた事になります。過去に「能力がない」「勤務態度」等で注意されたり処分されたことがあったか。組合員であるとの理由で差別されたことがなかったか?等を点検して下さい。

(8)他の従業員との暴力事件をでっち上げてくる場合もあります。経験では、いきなり同僚がケンカをしかけてきたが組合員が手を出さなかったので陰謀は成立しなかった。

以上のような能力・適格性の理由を総合的に判断して裁判所は解雇が相当かを判断します。いいかえると、こうした理由による解雇権の行使が「客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当として是認出来ない場合」には権利の濫用となります。つまり表向き能力・適格性を理由にした解雇は、実際には会社が組合員を嫌悪した不当労働行為の解雇であるのに、あたかも労働者側に能力がない、あるいは適格性がないかのでっち上げの解雇理由は実のところ「下策」であり、たいがいは崩せるものです。

したがって労働者は会社の不当な解雇理由でっち上げに屈することなく闘いを堅持することが重要です。会社は、労働者に闘いを諦めさせて退職させようとの目的で、あからさまなでっち上げをして来るのであり、これに嫌気したりせず、断固とした信念を持ち闘うことが大切です。

低迷春闘の原因はストライキ権を行使しないこと!

最近、朝日新聞をにぎわしている「連合」の要求方式変更は、ピントがずれているとしか言いようがない。これまでの「ベア要求4%程度」の要求方式が、今年度特に利益を上げているトヨタ自動車のトヨタ労組が賃上げ額を伏せたため、賃上げ額の波及効果がなくなった。だから要求方式を変えると言うのだが?これはおかしな話だ。

トヨタ労組が賃上げ額を隠したのは統一闘争をないがしろにする行為であり、それ自体がトヨタ労組の家畜化を証明するものである。問題はそれを咎め立て出来ない「連合」の意識的指導性のなさの問題なのだ。「何%」の要求から、目指すべき賃金額に要求方式を変えたら、春闘がうまく行くわけではない。それはごまかしなのだ。

私が思うに、春闘が低迷し、労働者の実質賃金レベルが下がり続けるのは、「連合」の要求方式に原因があるのではなく、既成労組が家畜化し、憲法と労組法が認めている合法的ストライキ権を行使できない、今の既成労組の体質が問題なのだということだ。現行憲法と労働組合法が、労働者のストライキ権を認めているのは、それなしに労働者の継続的賃上げが維持できず。したがって個人消費市場が継続的に拡大せず、資本主義の拡大再生産が維持できないからであり、まさに現在の日本経済のデフレ(=国民経済の縮小)がそのことを証明しているのである。

行きすぎた労使協調は、労組の家畜化でストライキ権が行使できず、したがって日本経済の沈滞を生みだしていることへの反省が、労働者の上層も財界も出来ていないので、要求方式の変更でごまかそうとするのである。労働者と資本家の関係が「対立面の統一の関係」にあるからこそ、ストライ権を合法としているのに、それを労組が行使できない為、日本経済の沈滞・縮小を生みだしているのだ。反面から見ると日本の財界が強欲であるので、労組の家畜化が行き過ぎ、その結果拡大再生産を維持するだけの賃上げを実現できなくなり、「連合」の存在価値さえ失われかねない事態となっている。
求められているのは、日本最大の労組「連合」が団結してストライキ権を行使することなのだ。春闘の要求方式でごまかすな!と言いたい。

妊娠を理由とした解雇・退職強要についての注意点!

妊娠した事を理由として解雇その他の不利益な取り扱いをすることを「男女雇用機会均等法9条3項」は禁止しています。ここでいう「不利益な取り扱い」には退職の強要も含まれます。(厚生労働省告示)しかし厚生労働省の「雇用機会均等法解釈通達」によると、不利益取り扱いがあった場合でも
(1)業務上の必要性があった場合
(2)労働者がその取扱いに同意している場合
の2つの場合には違反にならないものとしています。

この厚生労働省の「解釈通達」によって、最近は経営側が妊娠を知ると、仕事を口実に「辞めろ!」と怒鳴りつけたりする例が増えています。また妊娠を報告した女性に退職届を出させようとして来る例が増えています。つまりこの2つの例外の厚生労働省の「解釈通達」によって妊娠を理由とした解雇の禁止の規定が空洞化しています。またこの2点の例外で経営側の「仕事を不当に口実にする」パワハラが増え、結果妊娠中にうつ病を発症する例が増えていますので注意して下さい。

新世紀ユニオンの経験によると、妊娠を理由とした解雇・退職強要についての注意点は以下の通りです。

(イ)働いている女性が妊娠を会社に報告する場合、書面で社長あて提出(コピーを取っておく)すること。口頭で上司に報告した場合、会社社長は「妊娠を知らなかった」として、仕事を口実に退職強要してきます。

(ロ)妊娠した事を理由として解雇その他の不利益な取り扱いを受けた場合は、必ず都道府県の「男女雇用機会均等室」に相談し、相談記録を残すようにして下さい。この相談記録が後に証拠になります。(マタハラの場合、監督署や労働局の相談窓口に行ってはいけません。)

(ハ)妊娠を契機に退職強要を受けた場合は、必ず録音を取るようにして下さい。録音がないためうつ病になった例で、労災認定がされなかった経験があります。

(二)妊娠を機に社長から退職強要を受けて慌てふためき、悪くもないのに社長に謝ったことで上記(2)の業務上の必要性に基づく解雇・退職強要を認めたことになった例があります。絶対に謝罪してはいけません。

マタハラの問題は、均等法だけでなく労基法、労働契約法、均等法施行規則、などにもかかわる場合があります。たとえば労基法19条1項は、産前産後休業中と、その後30日間の解雇は原則として禁止されています。法令を幅広く検討して下さい。

広島生協事件の最高裁判決に置いて、均等法9条3項の強行法規性が確認され、また妊娠を契機としてなされた不利益取り扱いは原則として違法無効とされ、事業主への立証責任の転換が図られました。

以上のことから妊娠を理由とした解雇・退職強要についての注意点は、上記の(1)(2)の例外に特に注意しなければなりません。仕事を口実にした退職強要を謝罪すると、労働者側が不利益取り扱いに同意、もしくは認めた事になるので特に注意が必要です。女性は大声で怒鳴りつけられるとすぐ「すみません」と謝罪する傾向があるので、とりわけ注意して下さい。したがって社長や上司とのやり取りは必ず録音するようにして下さい。(マタハラの問題は複雑で難しいので、被害にあった女性は遠慮せず、新世紀ユニオンに相談して下さい。)

Aさんが受けた上ヶ原病院のパワハラ!

現在兵庫県地労委で争われている上ヶ原の不当労働行為事案で上ヶ原が提出した書面は、嘘ばかりであるので、Aさんの名誉のために書くことにします。(下に示したのは意地悪のごく一部です)

上ヶ原病院はAさんへの教育体制は取らなかった、「教育」という名のいじめを受けた。ある看護師はAさんに病態関連図の作成を命じたので、Aさんは徹夜して作成したが、この指導看護師は一枚も返却せず、しかも添削も指導もしなかった。無責任極まりなく明らかに悪意あるパワハラです。

雑用ばかりさせられているAさんに「酸素加湿器に水を入れるのを任せます」と他の看護師から言われ、水を入れたら、それが水ではなく吸入液であった。すぐ指摘されたので実害はない。A氏の指導で一緒に回っていた先輩看護師も見逃した。そもそも水と吸入液を同じ形のボトルに入れ、同じ場所に置いておく方が間違いである。ボトルの形をかえるべきであった。今回の事は未遂であり、ヒヤリハットのレベルはゼロであるのにそれが「患者の生命に危険を及ぼす」(上ヶ原地労委書面)と評価するのは難癖に等しい。また同席していた先輩看護師にもおとがめがないのもおかしいことだ。しかしA氏はその後も2年間も同じ仕事をやらされ続けた。ミスを作為的に誘導したともとれるし、生命に危険がないから2年間もその仕事を命じられ、働かされたのです。

内服薬の配役ミスは平成27年11月で別の看護師が患者に薬を間違って渡した。しかも薬の袋に名前を書いていなかった。A氏のミスではない。患者が誤って薬を内服した、したがってヒヤリハットを書いたのは別の看護師であるのに、なぜA氏のミスにするのか理解出来ない。口頭での「報告・連絡・相談」ができていないと書いているが、キチンと報告しても全て隠蔽されるのでどうしょうもない。他の看護師は重大なミスをも隠蔽し、ヒヤリハットも書かないし隠蔽している。A氏はそれを多く見てきた。A氏は言わば雑用しかやらされておらず、他人のヒヤリハットまで付け加えられたり、助手のミスまでヒヤリハットを書かされたのです。

このように教育をせず、雑用ばかりさせて、必要な情報を知らさず、「ミス」を誘発させるやり方もされた。それは評価の問題ではなく、師長達のモラルの問題である。またA氏は、他の看護師から用事を頼まれて席を外すたびに、理由を伝えたにもかかわらず「いつの間にかいなくなった」「理由なく退席」したことにされていた。A氏はキチンとした教育を受けられず、看護師の言うとおりにすると「そのやり方は違う」と言われ、その通りにすると、別の看護師が「そのやり方は違う」という等、愚弄され続けました。
ある看護師は地労委提出の書面で、Aさんがある看護師に「一緒に師長を殺しませんかと提案しており」と嘘の陳述書を出した。明らかにA氏への重大な名誉棄損です。

こうして上ヶ原病院が意図的にAさんの「ヒヤリハット」等を増やしたのは、「患者に危険がある」との口実で、正看護師であるAさんを3年間も助手の仕事をやらせた自分たちの違法行為を正当化するためであるのは明らかだ。これは病院ぐるみのパワハラなのである。本来ヒヤリハットは重大なミスを防ぐためにあるのに、上ヶ原病院ではそれがいじめの道具で有り、懲罰の口実であり、師長達はふだんから「ヒヤリハットは辞めさせるのに便利なのよね」と会話して、退職強要の口実にもしているのです。だから他の看護師達は「ヒヤリハット」をかばいあって隠蔽するのです。
上ヶ原は看護師のパワハラがモンスター化しています。看護師さんは上ヶ原病院で働くことは避けた方がいいです。

全国のユニオンの間の連携が必要なとき!

新世紀ユニオンが闘い方を公開している影響か?最近の電話無料相談のほとんどが関東・東海・東北・九州等、全国から相談が来るようになりました、退職強要の場合の雇用を守ることはメールや電話の指導でできるので全国に組合員も広がってきました。

最近は東京の心療内科の主治医から新世紀ユニオンに相談した方がいいと言われたと、パワハラでうつ病になった労働者から相談電話が入ったりします。また新世紀ユニオンに相談しているのに怒鳴りつけたり、こちらを役人だと思っている電話が続いたので相談者に聞くと、ある市の相談窓口が新世紀ユニオンの電話番号を教えていた事が解りました。厄介なクレーマーを新世紀ユニオンに押し付けていたのです。

新世紀ユニオンの存在が全国的に広まることに反比例して、「組合員」と称した、なり済ましのブログ荒らしも増えてきました。
新世紀ユニオンが高額の解決金を取っているので恨みに思っている社長も少なくありません。(もしブログ荒らしの書き込みを見つけたらすぐに連絡して下さい。)またブログで企業名を書かれて怒り、ブログ荒らしをして来る経営者もいます。ブログを消せと内容証明郵便を送りつけてくる経営者もいます。労働者と組合員向けに書いているので、グログに書き込みをして来るその内容を読めば「なり済まし」だとすぐわかります。

最近は関東方面のユニオンに紹介されたと新世紀ユニオンに加入して来る人も出てきました。また新世紀ユニオンからこのユニオンに相談するよう、教える例も増えてきました。労働相談の場合どうしても団体交渉が必要な事案があり、その場合地元のユニオンを探すように言うしかありません。近畿以外のユニオン(たとえば関東や東海)のニュースや機関紙を新世紀ユニオンに送って下されば、地元からの相談者に紹介することができます。新世紀ユニオンの場合どうしても団体交渉は近畿だけになります。最近は関東や東海地方から「信頼できるユニオンを教えてくれ」という相談が多いので、この地方のユニオンのニュース等を送って下されば相談者を紹介します。ネット時代ですから関東や東海などからの労働相談が新世紀ユニオンに持ちこまれる例も多いのです。
何処にどのようなユニオンがあるかが分かれば加入希望者を紹介できます。是非相談者を紹介し合いたいユニオンは新世紀ユニオンに資料を送ってください。、

相変わらずパワハラの相談が多い!

残業代を払わないので労働基準監督署に相談したら、会社から嫌がらせの電話が家族の方に何回もかかってきたり、嫌がらせが何年も続いた。とか上司のパワハラでウツになり、休職中で解雇になりかかっているとか、会社ぐるみで嫌がらせを受け、仕事を取り上げられた。とか就業規則に照らしたら解雇だ、と仕事を取り上げられた、といった内容である。つまり退職に追い込むためのパワハラが増えているのである。

こうした嫌がらせの場合、何をおいても証拠の録音を取ることが重要です。最近は電話相談してきた人で「証拠の録音がある」という人も増えてきた。新世紀ユニオンへのこうした相談は地元の大阪だけでなく、山梨であったり東海地方であったり、関東や四国からの相談が最近は増えてきた。パワハラの場合は証拠を取ってから、団体交渉のできる地元のユニオンを探すよう答えるしかありません。

一般的にパワハラは他の社員に向けた「見せしめ」として行う場合や、権力的上司による自分への畏怖を与えるために行われるハラスメントもある。また仕事の取り上げも多いが、反対に過大な仕事を押し付けて、本人の能力を問題にして攻め立てて、いじめる例も多い。この場合はそれが能力の問題ではなく、実はモラルハラスメントだということを被害者に認識させることが重要な事です。こうした加害者は、自己愛的な変質者である場合が多い。こうした上司は労働者を支配する目的でパワハラをおこなう例もある。

パワハラを容認している会社は、労働者の勤労意欲も弱く、社内での不正も多い。パワハラは人も組織もダメにするのである。相談者の中には、すでに精神的に病んでいる場合も多い。パワハラで5年もたって相談して来る労働者もいるが、この場合は心を病んでいる場合が多い。パワハラによる解雇は、未払い賃金の時効が2年なのでこれを過ぎると闘えない。だから始めに証拠を取り、書面を送るなど証拠作りをし、団体交渉をした後で一年以内には裁判ということになる。

違法な退職強要での、最近の特徴は「同僚を殺したいと言った」とか「上司を一緒に殺しませんか」と同僚に持ちかけた、というでっち上げの理由を振りまく会社が増えたことだ。いずれも背後で悪徳弁護士が指導している。「犯罪者に仕立てられる」という恐怖心を退職追い込みに使う例が増えているのである。こうした悪質なでっち上げの発言の証拠があれば慰謝料請求ができます。
パワハラで一番重要なのは証拠です。必ず証拠を取った上で近くのユニオンに相談して下さい。

ノーベル賞を受賞した本庶佑さんに学ぶ!

京都大学の本庶 佑(ホンジョ・タスク)特別教授は、ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった。がんの免疫治療の薬((オプジ―ボ)の開発につながる研究が評価されたものです。
彼が素晴らしいのは「6つのCが時代を変える研究には必要だ」と語っていることです。6つのCとは英語表記で好奇心、勇気、挑戦、確信、集中、継続の頭文字のことです。

本庶さんは、報道陣に「基礎研究を計画的に、長期的なサポートして若い人が人生をかけて良かったなと思えるような国になることが必要ではないか」と語っています。主要先進国の中で日本だけが研究論文が大きく減少していることへの危機感が言わせた言葉だと思います。彼はまた若い人たちに「教科書を信用するな」とも語っています。既成の概念にとらわれるな、という意味であろうと思います。

自然科学の研究実践に置いても、社会を変革する実践に置いても、人々が持っていた計画や理論、構想が何の苦労もなく実現出来ない事は明らかです。何故なら客観的過程の側面や本質がまだ十分に露呈していないことや、科学的条件や、技術的条件や社会の階級矛盾の発展度合いや、様々な制約があるので、研究や社会変革には共通して本庶さんのいう「6つのC」が重要なのだということだと思います。つまり好奇心、勇気、挑戦、確信、集中、継続が研究者にも階級闘争を闘う労働者にも、共通して重要なことだと思います。本庶さんはがんの免疫治療の研究に何十年もかけています。

ノーベル賞を受賞した本庶佑さんが追い求めた「6つのC」=好奇心、勇気、挑戦、確信、集中、継続は、時代を変えようと闘う労働者にも、何よりも重要なことだと言わなければなりません。労働者が企業の違法行為と継続して闘うにも勇気や挑戦や確信や集中が必要不可欠なのです。本庶さんはノーベル賞の賞金などを「若い研究者のための基金」として使うことを表明しています。「時代を変える者」はたとえ成功しても、何処までも無欲であることも学ぶべき点です。

労働者の戦略・戦術についてについて!

労働事案の闘い方については段階性を理解することが非常に重要です。証拠を固める段階、要求を突き付け交渉する段階、訴訟の段階と各段階を踏まえることが重要です。ところが実際には「土下座しろ」と上司に言われた、パワハラだ、と相談して来る人が多いのですが、よく聞くと土下座はしていません、「草むしりをしろ」と言われた、という相談もよくあります。ところが実際には構内の草むしりを拒否しています。これではパワハラは未遂です。

パワハラは、指示・命令に従い、その後その事を咎める書面を出して抗議する、このことで証拠ができます。闘いはその後のことです。段階性を理解しない闘いは感性的反抗に過ぎず、勝利できないことを理解して下さい。例えばある労働者はパワハラを受けて何度もその場で仕事を放り出して退社しました。抗議の意味があっても、そのことで裁判では不利になりました。

ある相談者が職場での事で「報告書を出せ」とか「顛末書を出せ」と言われたが、他にも陰謀的な事があり、報告書や顛末書の前に陰謀的な点を追求してよいか?と相談してきました。闘いは複雑で同時進行的に2つ以上の攻撃を仕掛けてくることがあります。この場合も段階性が重要となります。

労働者の闘いは多くが、「自己を保存し、相手に反撃することです。」2つ3つの同時攻撃の場合は、まず相手に処分を出させない事を優先します。先の例では「報告書」や「顛末書」を早く提出して処分を避けること、(その場合書面の内容が重要です)その後で陰謀的な動き等についてメールや書面(有印)で追求し(コピーを取ること)、証拠を残すようにしていくのが正しい闘い方です。つまり闘い方は優先順位を常に考慮しなければなりません。

闘いが、長期に攻防戦を繰り返してきた場合、反撃の仕方、「始末書」を書くべきかどうか、などその判断を間違うと解雇を招くことがあります。しかし解雇覚悟で「始末書」を拒否しなければならない判断もあり、戦術の上での選択は大変難しい場合があります。「始末書」を書いても、それを口実に罪を認めたと解雇して来る企業もあり、「始末書」を拒否しても解雇されない場合もあります。つまり、戦術は労働者の場合、経営側の意志に左右されることが多いので、企業側のけいこうせい傾向性を分析することが重要です。闘いに当たっては労働者は常に最悪の事態を考えておくべきで、解雇裁判を闘う覚悟を忘れてはいけません。

いずれにせよ裁判所は労働者支配の暴力装置の一つであるので、正しい方が負けることも多くあるのが日本では普通だと思わねばなりません。労働者はそれでも意地でも闘わねばならないのです。特に日本の司法は腐敗していますから賃金奴隷である労働者が裁判で負けても恥ではありませんし、争議宣伝で相手企業に恥を書かせることができれば、それは労働者の「意地の勝利」だと考えることもできます。(事実企業側が一番恐れるのはユニオンの争議宣伝です。)それほど日本では労働者の社会的地位は低いのです。「一寸の虫にも5分の魂」という言葉があるように、泣き寝入りしないことが労働者には貴重な事なのです。泣き寝入りししない為にはふだんの経済的備えも重要なことです。

パワハラ被害者を救済しない損失について!

パワハラ裁判でいつも感じるのは、被告会社の弁護士が全てのパワハラを否定し、仕事上のトラブルに置き換えることだ。仕事上のトラブルにすれば労働基準監督署も裁判所もだませると思っているのだ。例えば指導のできない札付きのパワハラ加害者が、まるで理想的な指導者に裁判書面の上では変わるのである。したがって明白な証拠もなしにパワハラ裁判を闘うことはリスクが大きいのです。

パワハラで重いうつ病になった場合、本人が録音を取ることは非常に難しい。軽いうつ病の場合は録音を取ることは可能で、そのような事例もあるが、重いうつ病では職場の友人に録音を頼ることになる。大阪ではパワハラでうつ病になった場合の労災認定はほとんど不可能だ。長時間労働の証明できないし、発症の時期をいくらでもずらして認定を避けることができる。したがって大阪では認定は20件に1件あるかどうかと言われている。

だから被告企業側は労災認定されなかった事を持って、裁判書面で「不支給処分が行われた事実は、少なくとも労働基準監督署の調査によっても、原告が上司によるパワハラを受け、うつ病を発症した事実は認められなかった事を示している」などと書いてくる。しかし労災認定されなくともパワハラがなかった事にはならない。認定されなかったのは「強」と認定されなかっただけで「中」や「弱」のパワハラは存在したのである。長時間労働も時間管理の責任のある被告企業側が、時間管理を怠っている場合は、原告側の主張を採用するべきなのである。そうした意味で監督署のパワハラによる労災認定審査は問題があり過ぎで、救済機関の役割を果たしていないと言える。これではただの税金泥棒にひとしい。

実際に、持ち帰り残業が月100時間を超えるものであっても、監督署は資料作りについては少ししか労働時間と認定せず、深夜に連絡のメールの存在があっても数分残業を認めるだけなので、大阪ではパワハラでの労災認定は不可能に近い。しかも問題なのは、資料開示請求で出てきた資料は原告側の主治医の提出書面でさえ黒塗りだ。被告企業側の資料が黒塗りなのは理解できても、なぜ開示請求した原告側の書面まで黒塗りになるのか理解出来ない。

こうしてパワハラ裁判の傾向性を見ていくと、日本の裁判所や監督署が企業側の味方であり、被害者側の敵であることが明らかとなる。パワハラでの労災認定は被害者が自殺でもしない限り業務起因性が認められることはほとんどない。だからパワハラされている労働者は勤務中はICレコーダーを保持して仕事をする以外自己を防衛できないと思ってほしい。もっとも録音があっても時間外労働が月100時間以上の長時間労働でないと、と労災認定申請は却下されるので労災認定は非常に難しい。

なぜ大阪でパワハラや違法解雇が蔓延るのかを労働基準監督署や経営者は考えた方がいい。企業のパワハラを容認することは企業組織そのものをダメにする、ということが彼らは理解できていないのである。「ひいきの引き倒し」とはこのことだ。労働基準監督署は少なくとも中立の立場で審査すべきであろう。うつ病の労災認定が、企業側が否定すると証拠があっても認定しないことが企業にとってもマイナスの結果になっている。裁判所や労働基準監督署のパワハラ擁護が肝心の企業組織を腐敗させていることを指摘しなければならない。企業内で増えているデータ改ざんや、不正隠しがそれを示している。

こうしてパワハラによるうつ病の労災認定がほぼ不可能であることは、被害者を救済しない、加害者を罰しないということなので、企業内の環境を最悪にし、労働者の勤労意欲を奪い、職能や技能の継承を妨げ、日本企業の能力低下につながっている。これはかっての終身雇用制の下での労働意欲の高さと比べると雲泥の差といわねばならない。したがってパワハラ被害者を救済しないことの企業側の損失は計り知れないのである。

無料労働相談についてのお願い!

ホームページや委員長のブログを見た、ということで多くの方が留守番電話に電話番号を入れておられます。無料電話相談は当ユニオンが本来の業務の間に社会貢献として行っているものです。したがって電話代をこちらが持つという意味ではありません。したがって電話番号を留守電に入れてくださっても、こちらからは電話できませんのでご了解ください。

新世紀ユニオンは専従が1名ですので裁判所や地労委に行ったりして留守の場合は、相談電話には出れません。その場合平日の昼休み等に電話をかけ直し下さい。

電話相談の時は、何を相談するのか?会社の規模や仕事の内容や、トラブルの内容をかいつまんで話して下さい。相談をうかがっていると解雇されて既に2年以上経っていたり、パワハラを受け退職したのが5年も前という相談もあります。違法解雇の場合は未払い賃金の時効が2年ですので、解雇が違法だと感じたらすぐ最寄りのユニオンに加入するようにして下さい。

パートや派遣労働者の場合はできればパート・ユニオンや派遣ユニオン等、非正規を専門とする相談窓口を探して下さい。新世紀ユニオンでは、非正規の相談にもある程度答えられますが、判例までもは調べていません。なるべく専門のユニオンに相談された方がいいと思います。

また留守電に「面談の相談を希望」と入れて来る方がいます。その場合でも電話相談でどのような相談か、明らかにしないと面談できません。」面談すると社労士の好奇心からの面談であったり、野次馬的な面談で、貴重な時間が浪費されることが少なくありません。電話相談で解雇問題や深刻なパワハラである場合を除き面談の相談はできませんので、面談希望の方も電話相談を受けたうえで、こちらが面談が必要かを判断するようにします。

また「加入を考えている」と何回も無料電話相談を繰り返し、その結果深刻な事態を招く方がいます。こうした事があったので、当ユニオンは無料相談は原則1回だけとしています。2回目には組合員になって指導を仰ぐようにして下さい。無料相談だけで、会社の違法解雇でお金を取れるほど甘くはありません。

新世紀ユニオン定期大会開催のお知らせ!

新世紀ユニオンの定期大会を以下の通り開催しますのでお知らせします。

          記

◎大会の日時  2018年11月25日(日曜日)午後1時~4時

◎場所     新世紀ユニオン事務所

◎大会議案書はニュース9月号と10月号に掲載しています。

◎大会の案内は、追って詳しい書面と委任状の用紙を送ります。

◎大会で討議する議題は以下の通り
(1)2018年度運動総括(案)
(2)2019年度運動方針(案)
(3)規約改正(案)
(4)会計報告(案)と19年度予算(案)
(5)新役員選出
(6)3権の確立(注・3権とは交渉権・妥結権・スト権のことです)
(7)その他 アピールの決議

労働組合の大会は、労働組合の最高意思決定機関であり、労働組合法第5条2項6号で年一回の開催が義務付けられています。遠方の組合員や大会に出れない組合員は、書面での発言・提案・意見が出せます。重要な定期大会ですので日程を今から調整して、是非ご出席ください。

*なお例年通り大会終了後「交流会」を開催します。

パワハラは泣き寝入りせず闘った方がいい!

私は労働運動に携わって50年以上になります。新世紀ユニオンを結成してから19年近くなります。その間多くのパワハラ事案を経験してきました。
多くのパワハラ本も読みました。そこでは「パワハラからはとうざかる方がいい」と書いています。しかし労働者は退職すると家族の生活が成り立たなくなるので気軽に辞めるわけにいきません。だからうつ病になるまで我慢します。

新世紀ユニオンの経験ではうつ病になった人は泣き寝入りせず、闘った方がいいです。泣き寝入りして、うつ病がいつまでも治癒しない例や、自殺同様の死に方をした人を私は何人も見てきました。またユニオンで闘って書面を作る中で、認識が整頓され、いじめの口実にされたミスが、実は仕組まれたものであることを理解することで、うつ病が治癒する例を多く経験してきました。

私の経験では、闘うことで認識を整頓し、パワハラの原因が自分のいたらなさや、自分の能力のなさに原因があるのではなく、モラルハラスメントの加害者(=多くは上司)が仕組んでいたり、でっち上げていることを解明することで、多くの労働者が立ち直り、自信を持ち元気に働けるようになるのです。

もちろん、日本の社会が精神的暴力を処罰する法律を持たないことや、裁判所がパワハラを「仕事の上のトラブル」で認めてしまうことなど、社会的問題はあるにせよ、パワハラとはそれでも勝ち負け抜きで、泣き寝入りせず闘うべきだ、と言うのが私の経験からくる結論です。

職場での人間関係への自信の喪失、ミスを原因とする自己否定、意地悪への闘争放棄が、さらに被害者の精神衛生に悪い作用を与えることを指摘しなければなりません。私の経験ではいじめの原因の多くはパワハラの加害者達が仕組んだもの、ハメたものであったりします。しかし真面目で有ればある程、こうした「ミス」を気にし、周りがミスを口実にして騒ぎ立て、いじめる輩の罠には気かつかないものです。泣き寝入りすれば加害者達の思うつぼなのです。

電通の高橋まつりさんはパワハラと長時間労働で自殺に追い込まれたのです。これは加害者に殺されたようなものですが、日本ではこれが犯罪にはなりません。法律がないからこそパワハラが蔓延ります。パワハラから逃げられる人はいいです。しかし真面目で自分に厳格な人は、自分が罠に誘い込まれているのにも気づかず追いつめられます。ですから自分がいっちもさっちも行かない状況になった人は是非とも新世紀ユニオンに無料電話相談してほしいと思います。本人にはパワハラの罠にはまり、結果自分が追いつめられている事はわからないものなのです。

裁量労働制を全廃した三菱電機の決断!

報道によると、三菱電機の男性社員5人が長時間労働が原因で労災(精神障害や脳疾患)を発症し2014年~17年の間に相次いで労災認定され、内2人が過労自殺していた事が分かった。5人はシステム開発の技術者か研究者であった。

三菱電機は今年3月、約1万人の社員を対象に適用していた裁量労働制を全社的に廃止した。柵山社長(当時)現会長は17年1月の記者会見で「二度とこのような事態が起こらないように取り組む」と陳謝していた。(朝日新聞)裁量労働制が長時間労働を招き、過労自殺の原因となることが三菱電機の事例を見れば明らかだ。

ところが安倍政権は、今も裁量労働制の拡大を画策している。先の通常国会で法案の基礎となるデータ杜撰が明らかとなり、いったんは挫折したが、財界が裁量労働制拡大を今も熱望しているため、今も裁量労働制の拡大法制化作業を進めている。

三菱電気の事例が示しているのは、裁量労働制による賃金未払いの長時間労働は過労自殺を増やすこと(=労働力の食いつぶし)で企業にもマイナスであり、裁量労働制拡大は省力化投資・設備投資による生産性の引き上げによる相対的剰余価値の獲得の道を閉ざすという面からも、経営にマイナスであることは明らかで、裁量労働制を全廃し、労働時間管理を厳格に行うという選択をした三菱電機は、正しい選択をしたということだ。

経済界の関心を未払いの長時間労働に向ける安倍政権の「裁量労働制の拡大」の政策は、企業を長時間労働の拡大による、安上がりの絶対的剰余価値の拡大に誘導することになるので、政策選択としては明らかに間違いであり、このような間違いが日本の生産性を先進国最低水準にしていることを指摘しなければならない。政府は企業の投資を誘導することで生産性を高める政策に転ずるべきである。三菱電機の労働時間管理を厳格に行うという選択を支持したい。

自分が巻き込まれたパワハラを分析すること!

労働相談でパワハラの相談が増えています。自分がパワハラの被害者である場合、その狙いや背景を見ることが重要です。新世紀ユニオンではパワハラ事案をたくさん経験しています。それらを分析すると、パワハラにはいくつかのパターンがあるのが分かります。以下はその主なパターンです。

(1)雇用調整助成金目当ての嫌がらせ退職強要・追い出しねらい。
   リストラ狙いのパワハラ。

(2)社長がワンマンで、性格がけんかいであることからおきる。
   「アホ・ボケ・やめろ」が口癖のワンマン社長の中小企業に多い。

(3)職場にパワハラのモンスター化した集団が形成されている。
   病院や大学に多い。

(4)市の業務委託の事業であるがゆえのパワハラ。
   市からのお金が振り込まれるや、すぐにパワハラで退職強要をする。

(5)仕事を妨害・成果の略奪のためのパワハラ。
   ライバルを蹴落とすために起きることが多い、加害者は同僚が多いが上司の例もある。

(6)上司がひとを精神的にいたぶるパワハラ好きで起きるパワハラ。
   権威主義の姑息な上司の職場に多い。

(7)特定の個人の優れた能力や学歴・あるいは美人であること等にねたんで起きるいじめ。

だいたいパワハラは、以上の7つのパターンに区別されるが、それ以外のパワハラもあります。同時に複数に関連したパワハラもあります。
現在職場でパワハラを受けている方は、参考にして下さい。パワハラが自分のいたらなさから起きるのではなく、必ず原因があること、狙いがあることを認識することが重要です。この分析に基づいて解決策を検討しなければならません。(パワハラの相談は新世紀ユニオンへ)

誰がブラック企業をはびこらせたのか?

残業代を払わない。酷い企業になると裁判所での解決金まで払わない。最近は退職させるのに1ヶ月分の予告手当を払いたくないので「○○さんが殺そうとしている」とでっち上げの悪辣な理由て解雇を画策する例が増えています。「殺そうとしている」とのでっち上げの理由での退職強要が最近多いのです。それを裏で悪徳弁護士が指導しています。労働者が残業代を請求したり、監督署にあつせんを申請しただけで、退職強要や報復の解雇をする企業が後を断ちません。

実質は派遣であるのに、あたかも請負を偽装し、労働者派遣法の法的責任を逃れている企業も少なくありません。そのような企業は就業規則の開示を求めても開示しません。団体交渉の前に開示を求めたら、開示もせず会社側が団体交渉を形だけ求めてくる企業もあります。就業規則を開示すると偽装請負がばれるので、期間契約書を偽造して解雇してきます。そして裁判所もこの偽装請負を擁護して解雇を合法と認めるので、この国がいかに腐っているかが分かります。また最近では「フリーランス」と称した「偽装請負」の「雇用でない雇用」が増えています。その結果「名目は個人事業主」=無権利の労働者が激増しているのです。

安倍政権になってから「雇用の多様化」「労働力の流動化」の名で規制緩和をすすめたためブラック企業が激増しています。安倍政権の労働問題での規制緩和が、企業を規制緩和を先取りする違法行為に駆り立てています。解雇の自由化や「金銭解決制度」の立法化を安倍政権が検討していることが、企業の違法解雇を激増させているのです。政治が規制緩和の立法化を進めると、企業の先取り実行が増えるのが日本社会の特徴なのです。これは労働事案では「現状回復主義」が原則で、違法解雇しても未払い賃金を払えばよい現行制度が違法解雇のやり得を許しているのです。

残業代を払わない、就業規則を開示しない、逆らうものは解雇、そして悪辣な解雇を弁護士が指導しているのが特徴です。ところでブラック企業は資本主義経済の公平な競争条件を破壊します。真面目に残業代を払っている会社は競争で不利になるのです。これは「悪貨は良貨を駆逐する」のと同じ現象です。こうしてブラック企業の増加とともに、企業の違法行為が激増し、野蛮な搾取がふえています。ブラック企業の増加は野蛮な搾取と労働の奴隷化を促します。日本社会が劣化し、労働条件が劣悪化し、経済が縮小(=デフレ)します。日本は、真面目に働いた労働者が報われない社会になっています。こうしたブラック企業増加の張本人は、労働者に不利になる規制緩和を強引に進めた安倍首相であるのは明らかです。
プロフィール

m.kadono

Author:m.kadono
一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」ではリストラ無料相談を行っています。
平日:9:00~18:00
土日祝:12:00~17:00
(土日祝と17:00以降は要予約)
Tel:06-6452-5833
Fax:06-6452-5677

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