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証拠の利用・扱いについて

ある先進的組合員より、証拠の集め方を説明しているが、その証拠を会社側に不用意に開示したり、弁護士に全て渡してしまったりする恐れを指摘されました、確かに証拠の正しい扱い方・利用は重要なことですので書くことにします。

新世紀ユニオンでは、証拠は必ずユニオンと本人で(2か所で)保管することを原則としています。しかし、新しい組合員の中には証拠をユニオンにも見せない人がいます。しかし自分で証拠を持っていて、それを盗まれて裁判がやれなくなった例もあります。

私は証拠の扱いに慎重なのはいいことだと思っていますが、しかし戦略・戦術を決める場合にはどのような証拠があるかをユニオンが把握していないと決めることが出来ません。ユニオンには証拠を必ず見せるようにして下さい。コピーと原本を2か所で保管するのが原則です。

パワハラなどで、会社が調査と称して、経過を聞いたり、証拠を聞いてきても全てを開示してはいけません。こちらの手の内を知ってから「パワハラはなかった」として来るのが企業側の主要な手口です。

裁判で証拠の中に切り札となる証拠をがある場合、その証拠の扱いは慎重でなければなりません。弁護士に切り札の書面を渡すと「失った」と言われ、裁判で意図的に負けた例があります。切り札の証拠は必要な時まで弁護士には見せない方がいい場合があります。

証拠を始めにすべて開示すると、相手側は裁判で証拠のない問題をでっち上げてくるのは確実です。労働相談で聞いた話ですが、懲戒解雇事案で「やめ検」の弁護士を使ったため、その弁護士は刑事事件のように証拠を始めにすべて出したため、でっち上げで敗訴した例があります。労働裁判では証拠の後出しが認められます。相手の主張を見た後で「切り札」の証拠を使わねばなりません。

新世紀ユニオンの経験では、労災隠しを労働基準監督署に告発した女性が報復のパワハラを受け、うつ病になった事案で、同僚の協力で「X社員の経緯」という会社の秘密文書が手に入りました。その書面は「爆発事故を告発したのはこの人物に間違いないから排除しなければならない」ことが書かれていました。

新世紀ユニオンでは団体交渉で、ダメユニオンを演じ「監督署は経理の女性を爆発事故の起こる現場に配置転換した事を退職強要と重く見ている」との情報を意図的に漏らしました。すると裁判では、会社側は読みどおり、受注が減少し事務から現場に配置転換せざるを得なかった、との主張をしてきました。

こうして裁判で切り札の証拠が最大限に生きる場面が来ました、がその書面を出すと協力してくれた同僚が報復される恐れがあり、提出する時期を見ていました。ところが会社側が裁判官に、検察の労災隠しの刑事裁判の証拠の開示請求をし、その開示された証拠の中に、こちらが切り札とする書面が出てきてました、労働基準監督署が書面を検察に提出していたのです。

こうして裁判は勝負あったとなり、裁判官は強力に和解を提案し、950万円から会社の社会保険料立替え金を引いた金額で勝利的和解となりました。

つまり裁判の「切り札」となる証拠は、それが最大限に生きるようにあらかじめ戦術配置をし、裁判の内容をできるだけ「切り札」が生きるように誘導に努める必要があります。つまり証拠は最大限に生きる場面で使わねばなりません。
#証拠の使い方 #労災隠し #戦術 #切り札の証拠
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m.kadono

Author:m.kadono

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