戦後労働改革を破壊する安倍政権の愚劣!

国会に提出されている労働基準法などの改正案には、残業代ゼロ制度だけでなく、裁量労働制の範囲拡大も盛り込まれている。これらの改正案の狙いは労働の時間管理を成果による管理に変えることである。労働者に言わせれば「サービス残業の合法化のための制度」である。

残業代ゼロ法案のように最初は年収1000万円以上のラインがあるがこれは一時的で、経団連は一般労働者への拡大を主張している。裁量労働制の拡大も同じでこれまで専門職(約50万人)企画型(約11万人)に新たに「法人向け提案営業職」にも拡大する。徐々に労働の時間管理を崩し、長時間労働を合法化していく狙いがある。つまりは労基法の規制緩和である。

安倍政権の御用諮問機関で現在導入が検討されている解雇の金銭解決の制度は、解雇裁判で違法解雇で敗訴しても、一定のお金を払えば合法的に解雇できる制度である。この狙いは、労働組合法の不当労働行為を空洞化することである。会社が気に入らない労働者をいかに排除するかが経団連の課題なのである。

戦後GHQの労働改革は資本家の利益が第一ではなく、いかに国民経済を発展させるかに焦点をあてて作られた。強い労働組合を法的に保障することで個人消費の継続的拡大を実現し、戦後日本経済の早期復興に貢献した。いま経団連と自民党が「規制緩和」でこの労基法と労働組合法の根幹部分を形骸化しようとすることは、長時間労働の合法化と弱い労組を作ることで経営者の目先の利益に一時的に貢献することである。それはあくまでも一時的だ。

事物は対立面があり矛盾があるから発展する。対立面の統一の法則(=哲学)を理解せず、資本家と労働者の力関係を資本家側に一方的に有利にすれば、目先の利益は増えても国民経済は疲弊する。これが小泉改革以後のデフレ経済であり、「失われた20年」と呼ばれる日本の経済的疲弊の原因なのである。

世界的にみればアメリカの進めた「新自由主義」=強欲の資本主義が、今日の世界資本主義経済の長期停滞と疲弊の原因なのである。資本主義は対立面を持ちながらも統一するから発展する。階級矛盾を一方の側に有利に規制を緩和すれば資本主義の活力は奪われる。対立面とその矛盾運動があるから事物は発展する、という普遍的な哲学的真理さえ理解出来ない者が政治を行うと国民経済が活力を失うという見本が今の日本である。
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