解雇の金銭補償の検討開始求めた規制改革会議!

政府の規制改革会議が、裁判で違法解雇が認められた時に金銭を払えば辞めさせられる「解雇ルール」の導入を年内に検討開始を求める答申を出した。同答申の特徴は、ケースを「労働者が申し出た場合」に限定する事が労働者側に配慮したことになるかの主張をしていることである。

実際に解雇裁判に勝ち原職に復帰しても現状では嫌がらせが続き、再び労働裁判になる等して、職場にいづらくなり退職する例が多い。こうしたことはパワハラ防止法を作れば解決するのであり、それをせず、裁判で違法解雇で負けても金を払えば解雇できる制度を作ろうとすることはあまりにも問題が多い。嫌がらせが容認されているから、労働者は金銭解決を選ぶほかないことが問題なのである。

この解雇の金銭補償のルールができると「戦後労働改革」の不当労働行為制度の根幹が崩れることになる。戦後70年近くも積み重ねた労働裁判の判例法理が崩壊し、社会的混乱は避けられない。何よりも「戦後労働改革」で労働運動の力を強めることで国民経済の拡大再生産を保証してきた社会政策が崩れることは、国民経済のバランスを破壊し、デフレ経済を一層深刻化することでになる。

つまり解雇の金銭補償のルールを作る規制緩和は、国民経済に与えるマイナスの影響が大きく、資本家階級全体の利益を大きく損ねるので、この制度を決定することは愚かな政治家でなければ難しいであろう。労組の中心活動家を狙いうち解雇し、裁判で負けても金で解雇できるなら、労働運動に与える打撃は致命的で、労組は「家畜労組」しか残らなくなるであろう。

安倍政権の進める規制緩和路線は、個別資本家の目先の利益を図る政策ばかりで、解雇の金銭補償が与える戦後労働法制に支えられた社会政策を根底から破壊する国民経済上のマイナス面を考慮できない愚かさを指摘しなければならない。

国民経済は循環運動であり、哲学的に言えば労働者と経営者の関係は「対立面の統一の間係」にあり、どちらも資本主義経済の下では相手を必要としている。労働者への賃金部分は消費財生産分野の市場を決定し、それは生産財生産分野の市場をも決定する。労働分野の規制緩和が経営者の目先の利益を一時的に増やしても、賃金部分の傾向的縮小がデフレ経済を招いて資本家階級全体の利益を破壊することになる。

安倍政権の政策担当者が経済を理解せず、個別企業の目先の利潤拡大策が国民経済の循環に与える打撃を見ることができない愚かさを指摘しなければならない。GHQの「戦後労働改革」の意義を理解出来ない愚か者だけが、解雇の金銭補償のルールを作ることを提言するのである。労働者と労組は解雇の金銭解決の破壊的ルール作りを断固阻止しなければならない。
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