「労働戦線の統一」とはなんであったのか?

日本経済のバブルの崩壊は労働運動にも大きな変動を与えた。各労組には積み立てられた闘争資金が有り余っていた。労組の幹部たちはこの資金で金を儲けようとひそかに株式投資をやった。ところが経済情勢を読めない彼らはバブルの崩壊で闘争資金の大半を失う羽目となった。全逓の50億闘争資金も大半消えることになった。

しかし各労組の帳簿上には多額の闘争資金があるはずであった。困った彼らは「労働戦線の統一」を叫び始め、同盟系と総評系の合併が行われた。新しい産別労組が発足すると、あるはずの闘争資金が帳簿上からも消えてしまうこととなった。つまり「連合」という上層連合と各産別の「統一」とは闘うためではなかったのである。

企業別労組を基盤とした日本の労組は家畜化する可能性が高く、しかもユニオンショップ協定で解雇された労働者が自動的に組合員でなくなり、雇用を守ることができない組織なのである。「労働戦線の統一」とは闘争資金を私的利益のために消失した労働貴族どもの隠蔽工作として行われたのである。

このようにして日本の財界は労働組合幹部を「連合」という上層連合で家畜化する事に成功した。しかしこの家畜労組が日本における分配の不公正を一層拡大し、「失われた20年」と言われる日本経済のデフレの主要な原因となるのであるから皮肉としか言いようがない。資本主義の成長のためには強い労組が必要だということは「戦後労働改革」の貴重な教訓なのだが、それさえも都合よく忘れ、目先の利益を追い求めた財界の強欲が日本経済を縮小再生産へ追い込んでいることを指摘しなければならない。

こうして家畜化した役立たずの労働組合をどのようにして闘う労組にするか?が日本の労働運動家の課題となっている。またそれとは別にリストラと闘い雇用を守るための自主管理労組としてのユニオンの運動をどのように発展させるかも同様に重要な課題なのである。労働戦線の統一は闘うために行われるべきであり、家畜化し闘えなくするための統一は、労組をまとめて労働者支配の道具としてしまうのである。
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