労働相談で回答を迷う場合があります!

ある勤続2カ月の看護師の女性から病院を、試用期間中だから辞めてくれ、「自己都合で退職届を出せ」と言われた、という相談があった。話を聞くと試用期間は6カ月で、ブラックな経営者である。

闘えなくはないが、試用期間であること、勤続2カ月で以前に失業保険給付を受けていることから、自己退職か会社都合かは今回はあまり関係がない。しかも看護師の場合は次の仕事を見つけやすいことから闘うメリットは少ない、と判断しました。

本人は不当解雇だ、と言っても、いざ闘うとなると試用期間中に様々なでっち上げを並べられる事が分かるだけに、この人が闘っても心に傷を受けるだけで、勝利できる可能性が少ないと判断した。ここの経営者が自己退職にしたのは解雇予告金(=1カ月分)を払いたくないからである。

最近は解雇予告金さえも支払わない経営者が増えた。監督署も指導はするが払わない場合は「裁判をやってください」という、しかし弁護士の着手金を考えると裁判はペイしないのである。勝てる可能性が少なく、ペイしないのなら闘いを回避することも選択肢なのである。ブラック企業の後ろにはブラック社労士がいるので簡単ではない。

幸い看護師は売り手市場なので「ブラックから逃れたと考えた方がいい」と答えました。勤続が少なくても違法解雇で闘えるし、解決金を獲得できるが、しかし勤続2カ月の試用期間中の場合はむつかしいのである。

以前は試用期間は3カ月が普通だった、しかし最近は6カ月間が珍しくなく、それも延長できると就業規則に定めてある場合が少なくない。就業規則がないと言いながら、裁判で後付けで作成し出してくる場合もある。それでも裁判で闘う場合、適格性の有無が争点になる。適格性を判断するのは使用者なのです。この場合相手はいくらでも証拠を捏造できるので難しいし、試用期間中は解雇権留保つきの雇用なので、勤続が2カ月では適格性を裁判で争うメリットはないと判断せざるを得ないのです。

もちろん、労働組合としては本人にメリットがあろうが無かろうが違法解雇で闘うべきだ、という考えも成り立つ、しかし本人の立場を考えると看護師は数が足らないのでいくらでも仕事はある。闘わない選択が本人のためだと判断しました。こうした相談の場合「新世紀ユニオンに加入します」と言ってくれたら、また違う判断もあるかもしれない、と考えました。しかし加入金を支払ってペイするか分からない事案なのではそれも勧められません。
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難しい事案ですね。が、委員長のおっしゃる様に、初めから、そんな対応であれば、
これから理不尽な事が発生する可能性が多い様な気がします。ブラック企業から逃れられて、良かったと解釈して、もっと安心して、長く勤められる職場を探したほうが
幸せかも知れません。今度は、良い所に就職出来ると良いですね。お祈りしています。ブラック病院最悪ですね。
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