テロ等準備罪新設に断固反対する声明

大阪労働者弁護団の声明を紹介します。
         大阪労働者弁護団
代表幹事 中島 光孝
〒530-0047大阪市北区西天満4-5-8-501
電話06-6364-8620 FAX06-6364-8621

 私たち大阪労働者弁護団は,労働者・労働組合の権利擁護の活動を担ってきた法律家集団として,「テロ等準備罪」新設法案の国会提出・制定に断固反対する。
 「共謀罪法案」は,過去3度にわたり,国会に提出されたものの,「一般の市民団体・労働組合も対象になる」,「思想・良心を理由に処罰する」,「労働組合活動や市民の表現活動を弾圧する」との批判により廃案となり,さらに2016年秋の臨時国会でも提出が目論まれていたが,強い反対により法案提出が見送られていた。

 しかし,政府は,「国際(越境)組織犯罪防止条約の締結のため,国内法の整備が必要だ」として,今国会に「共謀罪」の焼き直しである「組織犯罪準備罪(略称:テロ等準備罪)」を新設する法案(組織犯罪処罰法改正案)を提出するとのことである。
 これまでの報道によれば,「テロ等準備罪」は,「組織的犯罪集団(団体の共同の目的が、死刑または無期もしくは長期四年以上の懲役もしくは禁錮の刑が定められる罪又は特定犯罪を実行することにある団体)」の活動として,「犯罪の遂行を二人以上で計画した者」は,「その計画をした者のいずれかにより」,「犯罪の実行のための資金又は物品の取得その他の準備行為が行われたとき」に適用される。

 政府は,「テロ等準備罪」は共謀罪よりも要件を厳格にしたと説明するが,テロ等準備罪の「計画」は共謀罪の「共謀」そのものであり,また,処罰要件として追加された「準備行為」もその概念は極めてあいまいである。
 凶器を購入する資金の調達や犯行現場の下見なども「準備行為」にあたるとされると,犯罪の準備行為ではないにもかかわらず,外形的には犯罪の「準備行為」であるとみなされて,「計画」そのものが犯罪にされてしまう危険性がある。その結果,労働基本権に基づく労働者・労働組合の活動が,犯罪行為の「準備行為」であるとみなされ,これまで以上に労働者・労働組合に対する刑事弾圧が拡大する。

 「テロ等準備罪」の対象となる犯罪は,当初676に及ぶといわれていた。強い批判の前に,政府は,これを300前後に絞り込もうとしている。また,外務省によれば,国際組織犯罪防止条約を結ぶ187の国・地域のうち,共謀罪を新たに設けたのは2国だけである。そもそも「テロ等準備罪」すなわち共謀罪を新設する必要性はない。
 戦前にあっては,治安維持法等の治安立法によって労働者・労働組合の権利擁護の考え方・思想そのもの,そしてそのための活動・運動が弾圧され,ついにはすべての労働組合が解散に追い込まれた。
 憲法によって労働基本権が保障された戦後にあっても,労働者・労働組合の活動・運動は危険視され,特に戦闘的に闘う労働組合に対する刑事弾圧は間断なく続いてきた。

 近時は,秘密保護法反対,安保法反対,原発反対,憲法改悪反対,あるいは沖縄の辺野古や髙江での米軍基地反対など様々な形での活動・運動がある。「秘密保護法反対デモはテロと同じ」だと述べた自民党幹事長の発言によれば,市民や労働者が参加するこうした活動・運動も「テロ等準備罪」の適用対象とされかねない。「テロ等準備罪」は労働者・労働組合の権利擁護の活動・運動の弾圧に直結するものであって到底容認することはできない。
 私たち大阪労働者弁護団は,「テロ等準備罪」新設法案の国会提出・制定に断固反対する。
以上
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