日本の裁判の特徴は長期にかかること!

日本の労働裁判はほとんどが和解です。経営者が裁判に負けて職場に労働者を原職復帰させることを嫌います。経営者に逆らって裁判した労働者を復帰させると示しが付かないと考えるからです。解決金は、解雇の未払い賃金(解雇時の6カ月間の平均賃金)×月数プラス残業代・慰謝料等で決まります。裁判が長引くと解決金の額も大きくなります。

裁判は、大阪では訴状が出て第1回裁判期日が1,5月~2カ月後ぐらいであり、被告の答弁書が出されます。1カ月半~2カ月ぐらい後で第2回裁判期日に被告の準備書面(1)が出てきます。その後1,5カ月ごとに双方の準備書面で交互に反論していきます。ですから双方の主張が出揃い勝ち負けが分かってくるまでに1年以上経ちます。この時裁判官が和解提案をします。これで和解できないときは、証人尋問のあと、2回目の和解提案があります。この時ほとんどの事案で和解が成立します。

時々双方が和解を拒否し判決まで行くことがあります。新世紀ユニオンでも地裁で判決が出て、高裁でも勝ち、職場に復帰しましたが、社長が仕事を与えず、机もパソコンも無い倉庫に配置転換し、2回目の裁判になり、金銭解決で和解した経験があります。こうした裁判は中小企業に見られますが、ほとんどは和解が成立します。

特にパワハラ裁判は、被告企業がほとんどパワハラを否定して来るので裁判が長引きます。並行して労災認定が審査請求・再審査請求に時間がかかる(それぞれ6カ月間ぐらい)ことも影響します。大阪の場合20件に1件労災認定されるかどうかです。認定されると企業には慰謝料を支払う義務が生じますから、とことんパワハラを否定してきます。ですからパワハラ裁判では職場の元労働者の証言が重要となります。

裁判中にユニオンは宣伝や抗議行動は裁判への圧力になるので基本的にしません。ブログ記事にさえ被告企業がよく批判の書面を出してきます。他の労組は企業側の抗議でブログ記事を消すことが多いのですが、新世紀ユニオンは言論の自由のため、違法な書き込み以外は消さないようにしています。労組の抗議集会やビラ宣伝が裁判に影響を与えることは皆無と考えていいです。

つまり裁判闘争は事前の証拠が重要で、新世紀ユニオンは解雇されて加入してきた場合以外は、事前に十分な証拠をそろえていますので、勝利的和解となり、解決金が他の労組よりは金額が多いのです。それでも日本の裁判は1年~1年半もかかるのが欠点で、もっと早くならないものか?と思います。労働者の側は、この間雇用保険の仮受給か、もしくはアルバイトで生活しないといけません。ふだんの約6割の収入で裁判が終わるまで頑張らないといけません。これが大変なので違法解雇なのに泣き寝入りする人がたくさんいます。

それでも私が闘いを勧めるのは、パワハラでうつ病になっても闘って勝利的和解をすると、うつ病が完治することが多いので闘う方がいいのです。最近こうした裁判闘争が長期にかかることを知らない人が批判的な書き込みをして来る例が見られます。解雇された労働者はお金のために闘っているのではありません。同じような違法解雇やパワハラをさせない為に闘っています。日本の場合解雇事案で慰謝料はなく、未払い賃金しか支払ってくれないのです。それでも闘って15カ月分ぐらいを勝ち取れば、企業は懲りて違法解雇をしなくなるので、違法解雇の抑止にはなるのです。裁判闘争を支援する方は、こうした事を理解したうえで支援して頂きたいと思います。

日本の労働裁判もアメリカのように懲罰的慰謝料を導入すべきだと思います。企業の側の違法な解雇のやり得を許してはいけないと思います。
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