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日本の長時間労働の原因は何処のあるのか?


電通の過労自殺問題をきっかけに長時間労働に対する議論とともに、「働き方改革」が各方面で議論されているが、そのどれもが本質をついていない。

厚生労働省の2016年版労働白書によれば、日本の実質労働生産性は38,2ドル、これに対してフランスは60,8ドル、ドイツは60,2ドル、アメリカは59,1ドルであった。つまり日本の労働生産性は主要先進国で最低なのである。

これは小泉改革から安倍改革へと続く労働分野の規制緩和で非正規化とともに長時間労働が、それもサービス労働の拡大として広がったことが影響している。労働力がただであるのに企業が省力化投資をするわけがない。その上に労組が家畜化し、企業の思うがままに搾取が強化された。新世紀ユニオンの経験でも最近は残業代を請求しただけで懲戒解雇される例が多いのである。

つまり労働分野の規制緩和と非正規化の広がりで、労働力の単価が下がり続ける中では、生産性を上げる投資等経営者には必要性も出ててこないのである。経済学的に言うと設備投資による相対的剰余価値の獲得を促すのではなく、日本では政策当局が絶対的剰余価値の獲得に狂奔し、その結果長時間労働と生産性の低下を招いたということなのである。

だから対策は省力化投資を促す政策をとればいいのだが、それは強欲な企業経営者の反対に合うのでその政策を取れないのである。例えば(1)最低賃金を1時間1200円に大幅に上げる。(2)残業代の割増賃金を現在の25%を100%にする。(3)残業時間の月の上限を30時間に決める。この3点で各企業は省力化投資を増やすであろう。日本企業は内部留保を400兆円以上ため込んでいる。これが生産性を上げる投資に向けられるような政策が経済成長には必要なのである。

政策当局を統べる政府が理解すべきことは、総体としてのブルジョア階級の利益と、個別企業経営者の利益が対立する時、総体としてのブルジョア階級の利益から政策を決定しなければ国民経済を発展させることはできないということを理解することである。以前は日経連が総体としてのブルジョア階級の利益を代表して春闘に対応していたが、日経連を解散した事が日本経済の縮小再生産を招いたのである。

非正規化による賃金の低下、長時間労働による利潤追求で味を知った日本企業に、どうやって生産性向上の設備投資を促すかはかなり難しい。我々が提起する(1)~(3)の政策をとることで省力化投資をまず促す以外はないであろう。
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