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労働者の闘いの段階性について!

労働事案の闘い方については段階性を理解することが非常に重要です。証拠を固める段階、要求を突き付け交渉する段階、訴訟の段階と各段階を踏まえることが重要です。ところが実際には「土下座しろ」と上司に言われた、パワハラだ、と相談して来る人が多いのですが、よく聞くと土下座はしていません、これではパワハラを未遂です。「草むしりをしろ」と言われた、という相談もよくあります。ところが実際には構内の草むしりを拒否しています。

パワハラは、指示・命令に従い、その後その事を咎める書面を出して抗議する、このことで証拠ができます。闘いはその後のことです。段階性を理解しない闘いは感性的反抗に過ぎず、勝利できないことを理解して下さい。例えばある労働者はパワハラを受けて何度もその場で仕事を放り出して退社しました。抗議の意味があっても、そのことで裁判では不利になりました。

ある相談者が職場での事で「報告書を出せ」とか「顛末書を出せ」と言われたが、他にも陰謀的な事があり、報告書や顛末書の前に陰謀的な点を追求してよいか?と相談してきました。闘いは複雑で同時進行的に2つ以上の攻撃を仕掛けてくることがあります。この場合も段階性が重要となります。

労働者の闘いは多くが、「自己を保存し、相手に反撃することです。」2つ3つの同時攻撃の場合は、まず相手に処分を出させない事を優先します。先の例では「報告書」や「顛末書」を早く提出して処分を避けること、その後で陰謀的な動き等についてメールや書面(有印)で追求し(コピーを取ること)、証拠を残すようにしていくのが正しい闘い方です。

貴乃花親方の失敗は、相手がマスコミを利用しているのに、何らの説明もしなかったことです。相撲協会が先に処分することで横綱を不起訴処分にしようと企んでいる時は、「刑事処分が明らかになったら報告する」と協会に書面で申し述べておくべきでした。そうしたら協会は処分できなかったのです。隠蔽を避ける意味で協会に処分させなかったのは正しいのですが、そのやり方が段階性を理解していなかったので解任されたのです。おなじ協会に報告をしなかった現場にいた力士たちよりも、被害者の側が重い処分となったことで、裏に協会の悪だぐみがあることを知らせたということで、「肉を切らせて骨を断つ」意味では、貴乃花の方が成功したと言えなくもありませんが、できれば処分の口実は与えない方がいいのです。

闘いが、長期に攻防戦を繰り返してきた場合、反撃の仕方、「始末書」を書くべきかどうか、などその判断を間違うと解雇を招くことがあります。しかし解雇覚悟で「始末書」を拒否しなければならない判断もあり、戦術の上での選択は大変難しい場合があります。「始末書」を書いても、それを口実に罪を認めたと解雇する場合もあり、「始末書」を拒否しても解雇されない場合もあります。戦術は労働者の場合、相手(経営側)の意志に左右されることが多いので、この場合攻撃を避けるか、それとも解雇させて裁判で白黒をつけるかの決断になります。いずれにせよ裁判所は労働者支配の暴力装置であるので、正しい方が負けることも多くあるのが普通だと思わねばなりません。労働者はそれでも意地でも闘わねばならないのです。
特に日本の司法は腐敗していますから裁判で負けても恥ではありません。
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よくわかります。

 私が段階性を理解しておれば、失敗しなかったのに、と悔しく思います。
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Author:m.kadono
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