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和解の口外禁止条項について

ブログの書き込みなどでパワハラや解雇事案で、「新世紀ユニオンの解決事例を載せてほしい」という意見が読者からよく寄せられます。

新世紀ユニオンがこの解決事例を紹介することができない理由がいくつかあります。一つは、ブラック企業の手口を広く知らせることを避けたいこと。二つは、戦術を経営側に知らせたくないこと。三つは、裁判や審判の和解条項に必ず入る口外禁止条項に違反することになる故です。

口外禁止規定とは以下のような条文のことです。
調停での和解の場合
「申立人及び相手方は、本調停に関し、第三者に口外しない。」
労働審判での和解の場合
「申立人と相手方は、本調停の内容を第三者に口外しないことを相互に約束する。」
労働裁判での和解の場合
「原告及び被告は、本件和解条項について、みだりに第三者に口外しない。」

勝利的和解で違法行為の再発を防止するにはできるだけ高額な解決金を取る必要があります。しかし経営側は押しなべてこの口外禁止規定を入れないと和解しないのです。

労働者は自分の主張が間違いでないことを社会に認めてほしいから裁判や審判などに持ち込むのである。ところが経営側は多額の解決金を支払ったことを隠したいので、必ずこの口外禁止規定に固執します。

新世紀ユニオンではこの和解条項の「第三者」には組合員は含まれていないと解釈して、組合員の質問には口頭で回答することにしています。しかし第三者が見る委員長のブログでは口外禁止条項があるので紹介するわけにはいきません。

会社側が敗北的和解を隠すために社内に都合の良いことを振りまくことを可能にする条項であるにせよ、この条項がある限り当事者もユニオンも、第三者に解決事例を広く知らせることはできないのです。

しかし中には和解条項に口外禁止規定を入れない企業も少数ではありますし、労働者側がどうしても口外禁止規定は受け入れない、として和解する場合もあります。しかしそれは例外といえるほど少ないのです。

日本の労働裁判は慰謝料を認めません。認めるのは解雇の場合の未払い賃金や残業代などに限られます。判決まで行くと未払い賃金から税金などが控除され、弁護士の成功報酬を支払うとわずかしか残りません。ですから税金のかからない、和解による「解決金」による解決が増えることになります。

私はこの口外禁止規定に反対です。これがあるために企業が違法行為をしたら高いものにつくということが広く伝わらず、結果、違法行為の再発防止の役割が果たされないからです。例えば、「この会社が違法な解雇をして800万円~600万円も解決金を支払った」ということが広く伝われば、違法解雇の抑止力となるはずなのです。しかし現実は、この条項を入れないと和解できないので、どうしようもありません。
新世紀ユニオン新ホームページ
♯口外禁止規定 ♯和解条項 ♯解決金
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