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個別労働紛争の合法的解決の道を閉ざすな!

職場でパワハラを受け、精神疾患になった看護師さんが労働基準監督署に駆け込んだら「生きていて労災図々しい」といわれたというニュースを見た。この看護師さんは裁判で闘うそうだが、日本の裁判は加害者=経営者側の味方なので徒労に終わるかもしれない。

パワハラで精神疾患になり労災を申立てても、残業が100時間以上、数か月続いていても労災認定されることはない。それは我々が毎年のように経験していることだ。監督署は発症時期を残業が少ない時期に変更して却下するか、それとも残業時間が立証できないとして却下する。タイムカードを設置していなかったり、持ち帰り残業は残業とは認めないのだ。

何年か前、あばずれ女子学生にパワハラをでっち上げられて、新世紀ユニオンに相談にきた教授がいた。その人は「必殺仕置き人を紹介してくれ、800万円出せる」と顔を怒りで真っ赤にして、何としても許せないので殺したいのだという。私は裁判で闘うべきだと必死で説得した。この女子学生の後ろに大学がいて解雇を企んでいたからだ。ところが裁判では裁判官はあばずれ女子学生の味方をしたため敗訴した。この国は不正をするものが裁判で勝つ社会になっているのだ。その方は教授職を投げ捨てて転身、転職した。(この方は今でも電話をくれて、ユニオンの闘いを支援したいと言ってくれる。)

パワハラで多くの人が人生をつぶされたり、仕事をあきらめねばならなくなった。その人たちに聞くと、ほとんどの人がパワハラの加害者を「殺そうと本気で何度も考えた」と語っている。自分の人生をかけた職業をあきらめねばならない事態は、それほどの重い事案なのだ。

ところが日本の裁判所も労働基準監督署も押しなべて加害者の経営側の味方をする。それゆえパワハラ事案は暗殺意外に解決策がない事態となっている。パワハラ事案は裁判で闘っても慰謝料は50万円ほどだ、弁護士料の方が高くつくのだ。それでも我々が裁判を闘うのは、正義の立場を判決で明らかにしないと、被害者のうつ病がいつまでも治癒しないからなのだ。

パワハラで団体交渉しても、経営者がパワハラを認めることはほとんどない。裁判しかないのである。ある青年は、職場で上司に殴られたり、けられたりして、アルコール中毒になってユニオンに相談にきた。裁判を闘おうとしたが結局闘うことを諦めた。合法的解決の道が狭いと暴発するか、あきらめるしかないのだ。(この青年がその後アル中を克服したかはわからない。)

ところがパワハラの被害者を、説得して裁判に持ち込めても、その裁判でさえ、日本は弁護士を買収したり、でっち上げの嘘を取り上げたりして、報われることは少ない。私は労働運動を50年闘ってきたが、明らかに日本は合法的解決が難しい社会になりつつあるといえる。裁判の公平性の喪失、これは一種の権力の腐敗である。

数年前までは残業代の未払いで労働者が労働基準監督署に相談に行くと、監督官が「裁判をやれ」と門前払いにされたという相談が多かった。ところが残業代の未払いで餃子の王将の社長が射殺された事件が起きた。それ以後関西では残業代が話し合いで支払われるようになった。このように非合法的解決が最も効果があった事実がある。

それ以後、パワハラも「誰かが加害者を射殺してくれないか?」という声をよく聞くようになった。この国の社会は理不尽が極限まで来ており、非合法解決を労働者が真剣に考える社会になっているのだ。いくらユニオンが合法的解決をしようと説得しても難しい社会になっていることを指摘しなければならない。

権力が腐敗すると裁判が公平性を失い、社会的弱者が泣きを見る社会になるのだ。政治を変えなければこの国に未来はないように見える。(私がこのようなことを書くと、弁護士が「過激だ」とよく言う。私は「合法的解決ができる社会にせよ」といっているのであり、そのことがどうして過激なのかいまだにわからない。)
新世紀ユニオン新ホームページ
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あきらめずに生きてください!

自業自得の一人 さんへ
 理不尽に負けず、あきらめずに戦い続けましょう。
   不当不屈で前向きに生きることが大切です。
     正義が負けることもよくあります。
 新たな目標を見つけて前向きに生きていくことが、パワハラの加害者を見返すことになります。
  自分が悪いのではなく、社会がゆがんでいるのです。
  生きていく道は一本ではありません。これまでの道を妨げられたら、別の道を進みましょう。
  別の生きがいを見つければいいのです。
    仲間とともに前進することが労働者の生きる道ではないかと思います。
      

おっしゃる通りですが

確かにおっしゃる通りなのです。
が、何も変わらないし、これからも変わりません。日本で生きるのであれば、いろんな意味をこめて、自分を守るためには諦めが最善の方法と思います。

「政治とは、国民の考えや行動の反映にすぎない。・・・・・つまり、国民全体の質がその国の政治の質を決定するのだ。・・・・・立派な国民がいれば政治もりっぱなものになり、国民が無知の腐敗から抜け出せなければ劣悪な政治が幅をきかす。国家の価値や力は国の制度ではなく国民の質によって決定されるのである。・・・・・法律を変え、制度を手直ししたからといって、高い愛国心や博愛精神が養えるわけでもない。・・・・・たとえば、暴君に統治された国民は確かに不幸ではある。だが、自分自身に対する無知やエゴイズムや悪徳にとりこになった人間のほうが、はるかに奴隷に近い。奴隷のような心を持った国民は、単に国のリーダーや制度を変えただけでは囚われの身から解放されはしない。・・・・・政治の力だけで国民を救えるというのは実に危険な幻想なのだが、このような考えはいつの時代にもはびこりやすい。しかも、多大な犠牲を払って国の変革が成し遂げられようと、国民の心が変わらなければ、その変革はほとんど功を奏さないだろう。」

S・スマイルズ『自助論』より

なぜ裁判所は経営側の嘘に騙されるのか

多分こういう事?
〔想像1〕
税金から賃金を受け取っている人達は、当然にも税金をたくさん払っている側の味方?上司は結局のところ、国。だからか?
〔想像2〕
労働者側弁護士を買収し、嘘に鋭く反論させない。すっかり話題で持ち切りの三重の企業あたり、こういう手合いか?
的確な反論しなければ、裁判所は嘘でも事実たと認めてしまいますからね。

監督官や裁判官を志す人は、社会正義に強い信念を持っていたはず。しかも裁判官なんて、難関の司法試験でさらに高得点を取らないとなれません。しかし現場に出れば、やはり宮仕えなので上には抵抗出来ず・・・になってしまうかもですね。

1932年の血盟団事件では貴族院議員の井上準之助、三井財閥総帥の団琢磨が殺されました。この二人がテロのターゲットに選ばれたのは、井上については労働組合を非合法化する法案を帝国議会に提出しようとしており日本人民と労働者の敵であると目されたこと、団は1929年の昭和金融恐慌のときに人々が普く塗炭の苦しみにあるのを尻目にドルを買い占め為替でボロ儲けし、かつ労働者にそれを分配していないことが許しがたいとされたからです。
これらは日本には労働法などなく労働者の権利保障もなされず、労使問題など労働者を一方的に黙らせ泣き寝入りさせることが当然視されていた時代の話です。もしも労使間紛争の合法的解決の手段がないならば、後は労働者の泣き寝入りかテロリズムしか残らないことになります。

規制緩和が曲者では?

 規制緩和で労働者を取り巻く環境が悪くなる一方です。
合法的戦いもやらせたくないのが本音では?
 裁判が公平でなくなったらおしまいです。
 パワハラ一つ規制できないため、日本がダメになるばかりですね。

裁判は公平ではない

 確かに私の経験でも会社は嘘ばかり並べ、裁判所はすぐに騙されます。この国は腐っていると思います。
プロフィール

m.kadono

Author:m.kadono

労働運動の豊富な経験
労働者への誠実な対応
雇用を守るノウハウを確立

加入金は5,000円
組合費は毎月収入の1%
2カ月分の前納

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