(株)ソフトハート事案の判決の要旨について!

ユニオンの事務所からは遠い組合員から「判決の要旨に付いて紹介して欲しい、そうでないと意見を出せない」との声が有り、もっともな事と判断し、私が気付いた判決のおかしい点を書きます。

神戸地裁判決のおかしい点
(1)Aさんが契約を結んだのは平成27年10月13日であった。被告の主張するように6カ月の期間契約なら更新契約書は平成28年3月13日からとなる。ところが契約書は同年7月に偽造されたためか書き間違い更新契約書は同年2月25日となっている。偽造ゆえに間違えたのである。裁判所はこんな簡単な点を見逃している。

(2)判決はユニオンが期間契約が終了した後で期間の定めのない契約となっている、と主張した事になている。ところが当ユニオンは偽造更新契約書がAさんのところに送られた時点ですぐ期間の定めのない契約だとの書面を送付している。裁判所は被告の嘘にだまされ「整合せず」(判決)と決めつけているのである。

(3)被告はユニオンが話し合いを拒否したと主張し、判決もそれを採用しているが、就業規則とレジ取扱規則を開示しないことで話し合いを拒否したのは被告会社なのである。「話合いたい」と主張しながら話し合いを拒否する被告の欺瞞に裁判所はコロとだまされている。

(4)裁判官は「本来記入されているべき欄が記入されて」いない不自然な契約書に原告が署名した事は考えられない、という。この裁判官はおそらく働いたことがないのである。雇われるためには数字などが記入されていない書面であろうとサインせよと言われればサインせざるを得ない弱い立場に労働者があることが理解出来ないのである。51歳で6か所の勤務経験があるから言いなりになるほかなかったことが裁判官は理解できていない。「実際に世間では就業規則を見せて欲しい」「残業代を払って欲しい」と言ったただけで多くの労働者が解雇されている。規制緩和は労働者の立場を弱い者にした。裁判官はそれを理解できていない。

(5)判決の最大の過ちは「雇止めするために本件更新書を偽造する動機もない。」(判決)という判断だ。動機ははっきりしている。ユニオンから就業規則とレジ取扱規則の開示を求めるユニオンの書面が来た事だ。組合員を排除する不当労働行為が動機である。最後まで就業規則等を開示しなかったこと、裁判においても開示しなかった不当労働行為が裁判官は見て取れていないのである。

(6)裁判官は「本件レジ業務を担当する従業員は不足していた。」と誤った主張を採用した。新たに一人入ることになり、レジ要因は一人過剰となっていた、だから被告は違算問題で難癖を付けて退職強要したのである。この裁判官は被告側の主張ばかり採用しており、公平性のない判決というしかない。

(7)もう一つ本件解雇の動機がある。それは被告が裁判においても就業規則を開示しなかった点である。被告企業は「レジ請負業務」を装っているが、実際は派遣業なので「偽装請負」なのがばれるのを恐れていたから就業規則を開示できなかったのである。兵庫労働局の調査ではレジ取扱の人が商品の陳列業務もさせられていたことが明らかとなっている。偽装請負を追求されるのを恐れて原告を早期に(6カ月・6カ月の期間を待てず)解雇したというのが真相なのである。

最後に判決は「求人票に6カ月と記入されていたこと」を強調する。しかし求人票が建前で実際に働いてみたら求人票と異なる契約だった、という話は山ほどある。原告は4月になっても更新契約の話がまったくなかったから(更新契約は偽造であるのは1で明らかだ)期限の定めのない雇用と思いこんでいたのである。

以上が本日私が気付いたおもな判決の間違いであるが、更新契約書を偽造だと立証する直接の証拠がない。状況証拠はある、被告会社は原告を解雇しながらロッカー内の私物を返還しなかった。返還するとロッカー内に印かんが2つあったことを立証する羽目になるからである。
判決を読んだ印象は、裁判所は何が何でも被告を勝たせようとの強い意志だ。これでは控訴しても負けるのが決まっている。元々ペイしない裁判に35万円の弁護士着手金等の費用の負担を原告に強いている。これ以上の負担を月収入5万円代のパートに負担させるだけの価値はない、というのが私の感想です。
組合員の皆さんは、この判決の要旨を読んで意見集約にご協力ください。

ブラック企業を支持した神戸地裁・ソフトハート事案の反動判決!

レジの違算を口実に退職を強要し、その結果Aさんが病気になった事案、新世紀ユニオンが就業規則の開示をを求め、同時に「レジ取扱規則がパンフレットとしてある」とのことであったので開示を求め、その後で話し合う予定でしたが、ソフトハートは諸規則を開示せず話し合いを求めてきたが、当ユニオンは話し合いを拒否した事は一度もない。

ところが裁判では「話合いを拒否した。」事になっている。諸規則を開示しなければ「継続して働きたい。」という本人の希望に添えないので開示を請求し、開示しないので厚労省に相談し、労働局と相談しつつ開示を継続して請求していたのである。ただし本人が病気になり話合いの打ち合わせもできない事態にしたのは被告のソフトハートなのである。

ところがソフトハートはAさんが新世紀ユニオンの組合員であることを嫌悪し「雇止め」にした。雇止めするにあたりソフトハートはロッカー内の印かんを不正使用し更新契約書を偽造して、雇止めの口実とした。それまでAさんは期限の定めのない雇用と認識していたからである。今回8月10日の判決で、神戸地裁は会社側の行為を正当と認めた。

シャチハタ印が後から更新契約書偽造に使われ、それが正当となるならもはや裁判等は不要だ。本日送られてきた判決文を読んだが、控訴する価値もない内容だ。雇止めは明らかに不当労働行為であるのに、それらを全て回避して契約論で判決を下している。(判決文は本人の署名が有ればよいとしている。入社時に数字の書いていない契約書に署名させておけば何でもできることになる。)

私としては、控訴する価値はないが、控訴して徹底的に闘うこともブラック企業をはびこらせない為には必要だが、だからと言って更新契約書の偽造を立証できない以上無駄な高裁判決を出すことにしかならない気もする。

控訴の期限は8月28日(月)となるので23日までに組合員・執行委員は、自分の意見を委員長までメールで控訴するかどうかを、進言下さい。意見集約ののち執行委員会で控訴するかを決めたいと考えています。またそれ以外の闘い方で意見が有ればそれも提案下さい。なお判決文を読みたい方はユニオン事務所まで来て下されば読めるようにしておききます。

労働分野の規制緩和で不当労働行為がまかり通る事態は遺憾としか言いようがなく、合法的労働運動の幅が限りなく狭まっている点を指摘しなければならない。裁判がこれでは労働運動が衰退し、個人消費が縮小して、資本主義経済が縮小・減退するのは避けられない。残念な事だ。

ブラックな社労士や弁護士を使うと会社は大損する!

新世紀ユニオンの経験ではブラックな社労士や弁護士を使うと会社は大損します。例えばある医療機器の会社は毎年のように一方的賃下げで退職を強要していた事案で、当ユニオンはAさんの2年分の違法な賃下げ分120万円を支払うよう団体交渉を申し入れました。Aさんは120万円が払われたら退職するつもりでした。

ところが会社は山下義弘社労士に団体交渉を丸投げしました。交渉では就業規則や賃金規定の開示を求めても開示せず、交渉は決裂しました。その後この社労士は嘘を並べたアリバイ作りの「回答書」を送ってきました。この弁護士法違反・社労士法違反の社労士に付いては当ユニオンは懲戒請求すると同時に厚労省参次官に訴え、労働省の調査に協力しました。その後この事案は、本人申立の労働審判で255万円で和解しました。会社はブラックな社労士を使った結果大損しました。

またソフトハート研究所というスーパーのレジ請負の会社は、違算を口実に店長にいじめられ病気になっていた女性(Bさん)の件で、当ユニオンが就業規則とレジ取扱規則の開示を求めたところ、ブラック弁護士の指導で開示を拒否しました。当ユニオンは厚労省・労働局と相談し、重ねて開示を求めました。ところが会社はBさんを事もあろうに解雇しました。解雇に当たっては入社時にサインさせていた契約書に期間契約の数字を記入し、Bさんのロッカー内の印鑑を無断で押して偽造し、その事を根拠に「雇止め」してきたのです。

この事案は裁判で近く判決が出ますが、当初Bさんは当ユニオンに「引き続き働けるようにして欲しい」とのことだったので、就業規則とレジ取扱規則が開示されたら、電話で解決できる事案でした。ところがこの会社が契約した弁護士は「予防的労務管理」を売りにする岡崎隆彦という弁護士でした。この弁護士はわざわざ会社側が「債務不存在」を確認する労働審判をおこし、やむなくBさんは地位確認の裁判で対抗しなければなりませんでした。本来は1円もかからない事案でしたのに、ブラック弁護士に依頼したばかりに会社は大損することになりました。当ユニオンは岡崎隆彦弁護士を大阪弁護士会に懲戒請求しました。

こうした類の話はたくさんあります。ある京都の会社はパワハラを受けていた女性の件で団体交渉で100万円で和解しました。本人が早い解決を希望したので1回の団体交渉で解決しました。会社側は社労士も弁護士も使わず団交に誠意ある態度を貫きました。この事案を裁判するとおそらく300万円以上解決金を払うはめになったと思われます。

つまり会社はブラックな社労士や弁護士を使わずユニオンと話し合い解決すれば安上がりに、早く解決できるのです。ブラックな社労士や弁護士を使うことは、事案をこじらせるだけで解決には絶対につながりません。

(株)ナニワ計算センター社長への抗議文!

 本日、ナニワ計算センターがMさんへの休職打ち切り(事実上の解雇)を通知した事に対し、抗議文を送りました。組合員の関心が高い事案であるので「抗議文」を公開することにしました。被害者の名前は伏字にしています。
                           2017年8月9日
株式会社ナニワ計算センター
代表取締役社長 福田 章光 殿

                      大阪市福島区鷺洲3丁目9番13号
                      新世紀ユニオン
                      執行委員長 角野 守

   休職期間打ち切りに付いての抗議文
 当ユニオンの組合員であるM氏は妊娠を理由とした貴職のパワハラで重いうつ病になり、未熟児を出産後の現在も治癒していません。その原因は「仕事を口実にすればパワハラにならない」との貴職の不当な仕事をこじつけとする11回にも渡るパワハラにありました。「仕事はできるがコミュニケーションが不足」「2度と一緒に仕事もしたくないという人間が何人もいる」「させる仕事がない」「育たなかった」「退職届を書け」と何度も大声で怒鳴り付けるなどM氏の人格を否定する発言を繰り返した。貴職のこうしたパワハラが勤続10年以上にもなる妊娠中のM氏を重いうつ病にしたのであり、これは許しがたい精神的暴力である。

 貴職は、自分の犯罪行為を反省しM氏の労災認定に協力すべきところが、不当にも仕事上の指導を言いたて、あろうことか却下を求めるなど悪辣な行為という他ありません。真面目なM氏が仕事をこじつけの口実にされたため貴職のパワハラに心をひどく傷つけ、悩み、重いうつ病になり、未だに団体交渉や裁判の打ち合わせもできないひどい症状にあります。反省して頂きたい。

 貴職のM氏に対する平成29年8月1日付け休職打ち切りは、新世紀ユニオンは断じて認められません。M氏は労災で休んでいるのであり、したがってM氏は、いまもナニワ計算センターの社員の地位にあることは明白です。

 貴職の違法な精神的暴力が11日間(=11回)ものパワハラの最中、M氏は労働局に2回、監督署に1回相談し、マタハラが確認されているのに、貴職は不当にも労災認定に反対しました。これは許しがたい犯罪行為であり、違法なパワハラです。厳重に抗議します。貴職はM氏のうつ病が私病ではなくパワハラであることを加害者として知っているわけであり、いい逃れることは出来ません。
            
 ナニワ計算センターが、不当にも労災で休んでいるM氏を非道に退職扱いすることは加害者として罪を重ねることであり日干しにして自殺に追い込む狙いとしか思えない。いかにブラック弁護士の指導であっても、新世紀ユニオンはこの非人道的な扱いを断じて許さない事を表明しておく。

 貴職は直ちにM氏の退職扱いを止め、生活費・治療費として傷病給付を貴社が支払うべきであり、雇用主としての責任を果たすべきです。
 当ユニオンの抗議を受けてなお貴職が不当な退職扱いを撤回しない場合は、当ユニオンは争議に入ることを通告する。以上




国民経済を縮小に導く安倍政権の間違った政策!

安倍政権の進める残業代ゼロ法案、裁量労働制の拡大、解雇の金銭解決制度、解雇の自由化等を進める安倍政権は、労働者への長時間労働や、労働の奴隷化が資本家階級の利益になるとかん違いしている。

安倍政権の政策が影響して、裁判所の和解による解決金も減り続けている。長時間労働や解雇の自由化を進めれば搾取は強化され絶対的剰余価値は増大する。しかしその結果は個人消費の継続的的縮小で国民経済は縮小する。

安倍は日本経済の拡大再生産への移行に当たり、何が必要かが理解できていない。日本経済の生産性が減少し続けていることが安倍政権の政策的誤りを示している。いま日本経済を拡大再生産に移行させる上で必要なのは設備投資の拡大を有導する政策である。

残業代割増率を100%にし、労働時間の短縮を大胆に進め、最低賃金を1500円に上げ、省力化投資を誘導し、同時に企業の内部留保に設備投資を促す「内部留保増税」を行うことが必要だ。つまり相対的剰余価値の獲得をうながす政策が今必要なのだ。人を長時間働かせるよりも生産性を挙げる設備投資の方が利益が大きいことを政策的に理解させるしかない。

日本経済は欧米に対し生産性を上回ることが可能であり、その為には安倍政権が戦後労働改革の経済成長を促す上での役割を学ぶことが必要である。労働者の長時間労働や残業代未払いの立法化は生産性を切り下げ、労働者の合法的闘争をできなくする解雇の自由化は、国民経済に致命的な悪影響を与えるだけでなく、労働者の闘いの非合法化を招きかねない。

安倍首相は労働者の労働条件向上の闘いが国民経済の成長にとって不可欠のことであり、その個人消費の拡大が国民経済の拡大再生産に不可欠なことなのである。労働者を野蛮に搾取強化するだけでは拡大再生産に転換できず、日本は3等国に転落するしかないであろう。資本家と労働者は「対立面の統一の関係にある」目先の搾取強化ではなく設備投資でパイを多きくすることが日本経済の拡大には必要なのである。強欲が過ぎれば資本主義をも絞め殺すことになることを安倍首相は理解した方がいい。
プロフィール

m.kadono

Author:m.kadono
一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」ではリストラ無料相談を行っています。
平日:9:00~18:00
土日祝:12:00~17:00
(土日祝と17:00以降は要予約)
Tel:06-6452-5833
Fax:06-6452-5677

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